鈴木啓太が目指す父親像とは…?「娘は僕にとって力強いサポーター」
2014/05/27
両親にかけた苦労を実感
だけど子育ては素晴らしい!
鈴木さんがサッカーを始めたのは、現在の娘さんとちょうど同じ年頃。女の子のように細くて大人しい啓太少年の口から飛び出した「僕、サッカーがやりたい」という男の子らしい発言に、両親はとても喜んだという。
「姉のほうがたくましくて活発な子供でしたから、〝性格が逆だったらよかったのに”ってよく言われてました。僕がサッカーを始めて、本気で取り組むようになってからは、家族も熱心に応援してくれましたね。父親は部活の役員みたいなこともやってくれてたから、土日には僕の送り迎えや遠征に行かなければいけない。だから土日に仕事を残さないために、平日にたっぷり残業したり、好きなゴルフもやめてしまったりして……」。
子供が生まれて、初めて両親の苦労を実感した。ただそれは、決してただの犠牲ではなく、両親にとっての楽しみでもあったのでは、と話す。
「僕が今、親の立場になってみると、娘がわがままを言ったり、言うことをきかなかったりしてストレスを感じると、両親も大変な思いをして育ててくれたんだなあということを実感します。でも、子育てってストレスもあるけど、総合的に見れば素晴らしい経験だし、何よりも楽しい。だから、僕の両親も、楽しみながら僕を応援してくれたんじゃないかなって、ポジティブに考えてますけどね(笑)」。
2人で協力して自由時間も
シェアするのが育児の鉄則
子育てを楽しむ鈴木さんには、同じような境遇のパパ仲間がいる。そんな仲間と共に立ち上げたサークルが「スーパーダディ協会(SDA)」。放送業界から企業の経営者、レストランオーナー、そしてもちろんプロサッカー選手など、様々な肩書きを持つ父親たちがこのサークルの発起人だ。
「子供を持つ父親同士でご飯を食べたり飲みに行ったりすると、どうしても先輩パパに相談みたいな感じになるじゃないですか?それで盛り上がって話しているうちに、これをひとつのコミュニティにしたら面白いと思ったんです。そういう話ができる仲間が周りにいない人でもいいし、これから父親になるという人でもいい。そういう人たちが情報交換できる〝箱”になれたら楽しいんじゃないかなと」。
彼らが目指すのは育児だけが上手な〝イクメン”ではなく、妻をもケアする〝スーパー”な父親だ。
「週末は妻に時間を作ってもらうために父親が子供の面倒を見て、外で好きなことを楽しんでもらう。その代わり平日は仕事をバリバリ頑張るから、家の事を頼みますよ、と。奥さんに自由に楽しめる時間を使ってもらうことで、彼女たちが家庭に帰って来たときの雰囲気が全然変わってくると思うんです。そんな風に、夫婦が協力して子育てができる家庭作りのための情報交換がこのサークルのテーマです。自分のためにも子供のためにも、そして奥さんのためにもなる活動がしたい。別に、奥さんが怖いって言ってるわけじゃないですからね(笑)」。
現在、様々な企画を考案中。スーパーダディたちの意欲的な取り組みに、これからも注目していきたい。
PROFILE
鈴木啓太/KEITA SUZUKI

1981年7月8日静岡市清水区生まれ。Jリーグ浦和レッドダイヤモンズ所属。2006年にはサッカー日本代表にも選出され、オシムジャパンの中核として活躍。2006年、2007年と2年連続でJリーグベストイレブン、2008年にはサッカー担当記者選出の日本年間最優秀選手賞も受賞。同年、ファッションモデルの畑野ひろ子さんと結婚。
DATA
スーパーダディ協会(SDA)
鈴木啓太さんたちが中心となって活動する、時には語り、時には悩みを共有しながら、子育てについて考えていくパパ集団。
www.facebook.com/SuperDaddyAssociation
※FQ JAPAN vol.27(2013年夏号)より転載
【1人目】宮本恒靖「自分が思ったことを子供たちに伝えていこう」
【2人目】大久保嘉人「子供がやりたいと主張することは、まず挑戦させたい」
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