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陣痛開始! 出産前に夫が知っておくべきコト

もしもし、すみませんが
ちゃんと見てくれてます?

しかし実際のところ、産科の医療スタッフ、助産婦さん、ドクターたちは高度な訓練を受けたお産のプロフェッショナル。今すぐ処置が必要か、そのまま待機させるのがベストなのかは、プロであるところの彼らはすでに判断済みだということを認識しておこう。もちろん、陣痛が始まりかけた状況の中で、冷静にそんなことを考える余裕はないかもしれないけどね。

ほったらかしにされているように君は感じるかもしれないけれど、スタッフは何時が分娩開始時をちゃんとチェックしている。そして君はこの時間があとどれくらい続くのかを不安に感じながらも、彼女以上に緊急な処置が必要な妊婦さんがにもいるということも理解しなければならないのだ。

それらのステップを踏み、いよいよ君たちの分娩が始まるということになったら、産科スタッフはそれはもうテキパキと分娩監視装置を接続して、お腹の中の赤ちゃんの心拍数の監視を始めることだろう。

「赤ちゃんも大事だけど、当の彼女の方がすごく大変そう。そっちは大丈夫なの?」と、これまた君に心配事が追加される。彼女に対するケアを要求するのは君の当然の権利だけれど、実際のところ、彼女については僕らに出来ることなんて何ひとつないのだ。君と彼女が出来ることといえば、陣痛がさらに激しく、間隔が短くなるのを待つのみなのである。

生まれ来る命の鼓動を聞きながら……
えっ、心拍停止!?

ここで、分娩監視装置について軽く触れておきたい。これについては恐ろしい思いをするDADが結構いると思うからね。

分娩監視装置の心拍モニターの信号音に耳を傾けてみると、 突然音が止まることがある(それと同時に自分の心臓も止まりそうになるが)。しかも1回や2回じゃなく何度も起こるんだな、これが。もしも、彼女がのた打ち回っているようなら、もっと多くなるかもしれない。

赤ちゃんの心拍モニターの心拍停止のフラットラインを目撃して、身も凍る思いをしたDADは、かなりたくさんいるはずだ。僕の時なんかは、急に音が途切れたからビックリして助産婦さんに目をやると、助産婦さんは立ち上がりもせずほんのチラッとモニターに目をやり、続いてリサのお腹を見たと思ったら、また書き物を続けてしまった。彼女は小説家で、心停止なんかよりももっとすごい物語を書いていて、手が離せなかったんだろう。


(つづく)

PROFILE

ジョン・スミス

世界的ベストセラーとなった「The Bloke’s Guide to Pregnancy~野郎のための妊娠ガイド~」の著者でもあり、英国版FQをはじめ多くの育児雑誌でコラム等を執筆する。


TRANSLATION/MIDORI MIURA

FQ JAPAN VOL.06より転載

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