冬に流行するウイルス 最も多い感染ルートは◯◯!?
2018/01/09
風邪やインフルエンザ、ノロウイルス感染症など冬に流行する病気がたくさんある。正しい知識を学んで、ウイルスや細菌による感染症から愛する家族を守る賢いパパになろう!
感染症にかかるリスクは
ほぼ1年中ある
冬はインフルエンザ、ノロウイルスによる急性胃腸炎など、感染症にかかる確率が高い季節といえよう。しかし、最近はその定説が崩れつつあるのをご存じだろうか。
確かに、インフルエンザウイルスやノロウイルスなどは乾燥し低温の環境で生息しやすい傾向がある。だが、プール熱の原因とされるアデノウイルスや、手足口病を引き起こすコクサッキーウイルス、エンテロウイルスなどは逆に高温多湿を好むため、我々は1年中感染症を引き起こすウイルスや細菌の脅威にさらされているのだ(表1参照)。
さらに、サラヤ食品衛生学術室室長・村松氏によると、インフルエンザは冬にかかるものという定説自体が揺らいでいるという。
「今年9月、インフルエンザによって東京の小学校が学級閉鎖になりました。近年、インフルエンザは冬だけでなく夏にもかかる病気なのです。海外旅行をした日本人や、日本に来た外国人が持ち込んでいる可能性があるためです」。
最も多い接触感染は
手洗いと殺菌・消毒でブロック
ウイルスや細菌に感染するルートは、大きく分けると3つ。せきやくしゃみなどによる飛沫感染、直接口にすることで体内に入る経口感染などがあるが、最も多いのが接触感染だという。
「接触感染とは感染者の触ったところを介して感染すること。例えばパパやママが愛するわが子に触れることで病気をうつしてしまうことがあるのです。接触感染を防ぐにはきちんとした手洗いと殺菌・消毒が大切。これにより、接触感染を最小限に食い止めることができます」。(村松さん)
主なウイルス感染症の流行時期(出典:厚生労働省、NIID国立感染症研究所)
PROFILE
村松 寿代 (むらまつ ひさよ)さん
サラヤ株式会社サニテーション事業本部食品衛生サポート部食品衛生学術室室長。管理栄養士の資格も有し、スーパーや食品工場などで食品衛生や感染症予防の助言を行う。
Photo >> KOUICHI IMAI Text >> RIE SUGITA Illustration >> PANTO DAIKICH
FQ JAPAN VOL.45より転載