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未来を良くする3つのポイントとは?これからの時代を生きる子供たちへ親ができること

テクノロジーが発達してワクワクする未来が期待できると同時に、仕事がなくなることや異常気象や海面上昇による危機の増加など環境問題も深刻になる予想だ。愛する我が子のために今できることとは?

これからの時代を生き抜くために
スキルを磨き求められる人材へ

生産者人口が減り、生活の中にAIが中心的な技術として機能しはじめた現代。働く者としてもこれから先の十年は、「激動の時代になる」と金子先生は確信する。

「電気自動車や自動運転化を例にとってもそうですね。動力のメカニズムが代わり、自動車業界にあらゆる企業が参入してきた。業界の概念がまったく変わってきたわけです。国内企業のブランド名も意味をなさなくなり、世界が競争相手となった。一つの業界に安住するという働き方も難しくなってきます」。

与えられた仕事を一生懸命やれば昇進し、老後が安定する時代は終わった。これからは、個人が情勢を見極め、世界に求められるスキルを身につける必要がある、と金子先生は語る。

「例えば事務処理の仕事なら、プログラミングやデータサイエンスなど新しいスキルを積極的に獲得するなど、一人ひとりが技能の質を高めていくことも大切です」。

しなやかな思考や発想のできる子に。
親が心がけるべき能力の育て方

様々な職業がAIにとって代わり、子供たちが大人になる頃には仕事の選び方も変わってくるだろう。親は子に何を伝え、どうアドバイスしていけばよいのだろうか。

「子供は自由な発想を持っていますから、大人はそれを認めてあげればいいのではないでしょうか。むしろ、その能力を潰さないように大人の価値観を押し付け過ぎないことが重要です」。

これからの時代は、「いかに“しなやかな思考”ができるか」がカギになると金子先生は話す。

「昔、我々の世代は、漫画ばかり読んでいると親に叱られましたよね。でもそんな中で、ジブリ作品で知られるアニメ監督の宮崎駿さんのような人が世界を切り開き、アニメは日本の文化となった。ゲーム業界だって一大産業ですし、ひとつの文化として遺産に入っていくでしょう。ある部分では子供のやりたいことも認め、思考の柔軟性を育ててあげることも大人の役目だと思います」。

子供たちの生きる未来に向けて、
100年先を親子で語り合おう

人口減少が加速し、経済が一国だけでは立ち行かなくなってきた日本。未来を生きる子供たちには「かなり広い意味での協調性」が必要となる、と金子先生は語る。

「働く場が生涯一定ではなくなり、さらには一定の国でもなく、世界中が職場となります。国自体が諸外国と色々な形で連携し、協調しなければ生きていけない。個人は早くから世界がどんなものなのか、会話や体験を通じて伝えることや、社会性を身につけることも大切です」。

人口問題や少子化問題は、今すぐには解消されない。しかし、日々のなにげない親子の会話から、未来を少しずつ変えていくことはできると金子先生は語る。

「子供を生んで育てるとは、どういうことなのか。なぜ自分が今、この世に存在しているのか。将来、子供や孫に囲まれた生活はどんなイメージか。そうした情緒的な部分を語りかけていくことは、社会全体に必ず影響してくると思います。何よりも、世代間のコミュニケーションが生まれ、親子の相互理解にも繋がっていくと思いますね」。

未来を良くする
3つのポイント

➀健康を保つ
医療技術の発達により身体の弱った面をサポートしながら働ける時代。オンラインも発達し、定年や引退という概念から「生涯できることを、できるかぎり」働くようになる。そのために重要なのは、健康寿命。特に人生の後半は、健康かどうかで個々に差がついてくるだろう。

➁次世代教育
競争や「がんばること」が成果につながると言われてきた縦社会の価値観から、多様性や社会性、諸外国の人たちとの世界的な横の繋がりが求められる。子育てにおいても自身の成功体験にとらわれず、「世界の中で子育てをしていく」感覚が求められる。

➂スキル習得
AI 技術が様々な場面で活用されるようになり、単純なデータ処理や作業の需要は激減。生産年齢人口も減少するなかで、「自分にしかできない技術」や「一番得意な分野」を磨くことは大切だ。好きなことが生涯の仕事になることは、生きがいにもつながる。

教えてくれた人

金子隆一さん

明治大学政治経済学部特任教授。アメリカ・ペンシルバニア大学大学院を卒業後、人口減少や人口高齢化など、人口変動のメカニズムなどについて長期にわたり研究。国立社会保障・人口問題研究所副所長など歴任。著書に「ポスト人口転換期の日本」(原書房)など。


文:甲斐望
イラスト:土井聡士

FQ JAPAN VOL.65(2022-23年冬号)より転載

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