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育休取得前に知っておきたい! 円満育休のための4つのアクションとは?【実践編】

男性育休を取り巻く現状や、メリット・デメリットを知ったなら、次はいよいよ取得の準備にかかろう。ここでは男性育休コンサルタントの広中秀俊氏に、円滑に育休をとるためにやっておいた方がよいことを聞いた。

基礎編:これをみれば大体分かる!育休にまつわる事象を詳しく解説

制度を攻略する者が
育休を制す!

「育児休業」とは、子供が1歳になる前日までの間、育児のために取得できるお休みです。男性も女性も取得できます。基本的には1歳までですが、保育所に入れなかったり、病気などで子供を育てられないなどの理由で、最長2歳になるまで延長できます。

また、「パパ・ママ育児休業プラス」という制度もあります。これは男性の育児参加や、育休取得を促すのが目的の特例制度で、両親が一緒に育休を取得した場合に適用されす。

パパ・ママともに育児休業を取得する場合、1歳2ヶ月まで取得可能となります。「パパ休暇」という制度もあり、通常は育休の取得は1度だけですが、出産後8週間以内に育休を取得したパパは、再度育休を取得することができます。

育児・介護休業法において、育児短時間勤務が制度として認められています。3歳に満たない子供を養育する労働者が利用でき、時短勤務や、隔日勤務など、それぞれの家庭のライフスタイルや希望にあった働き方が選べるようになっています。

パパとママで、わが家の方針をしっかり話し合って、後悔のない育休ライフと子育てを楽しみましょう。




社内では
“雰囲気イクメン”になるべし!

実はパパの育休取得の最大の壁といわれているのが、職場の雰囲気なんです。前例がないから上司に言い出しにくい、という声をよく聞きます。

そこで私がおすすめしているのが、社内での自分のキャラを、「子育てに積極的なイクメン」として周囲に認識させること。同僚や上司に、子供の話や、家事・育児の話を頻繁にしたり、社内でパパサークルみたいなものがあれば、参加してみましょう。

例えば私の場合、社内のパパコミュニティへの参加はもちろん、当時、厚生労働省が募集していた「イクメンの星」に応募して、“政府公認のイクメン”というキャラ立てに成功(笑)。そのおかげか、早く帰っても「あぁ、あの人は育児もあるからね」と社内で認知してもらえるようになりました。

ご利用は計画的に!
給付金を有効に活用するべし

育休を取るにあたり、気になっている人が多いのがお金の問題です。その間の生活費はどうなるのか、心配になるのも当然ですよね。育児休業中は、加入している雇用保険から「育児休業給付金」が支給されます。

子供が1歳(特別な理由がある場合は1歳6ヶ月)になるまで受け取れて、育児休業開始から半年間は、賃金の67%(7ヶ月目から職場復帰までは50%)が支給されます。しかも、社会保険料、雇用保険料、所得税などは免除されるので、手取り額はそれほど変わらないんです。ただ、育児休業開始から2ヶ月後くらいから支給されるので、その間の貯えはあると安心です。


出典:https://news.mynavi.jp/article/20180511-622170/

また、2ヶ月に1度まとめて振り込まれるので、計画的にやりくりすることも大事ですね。給付金の申請は会社を通じて行うことがほとんどです。

育休から始める働き方改革!
業務内容は1人で抱えず共有すること

日本の働き方は特に、業務が属人的になっていて、その人が休むと業務が回らない、という状況に陥りがちです。これは企業にとっても大きな問題で、改善すべき点です。育休に限らず、もし急病などで出社できなくなったら、同様に業務が滞るリスクをはらんでいるからです。まずは業務内容を自分の中で整理してみましょう。

ママが母子手帳をもらってきたタイミングで、パパは「業務棚卸手帳」のようなものを作って、自分の仕事を見える化し、これはみんなでやれる、これはほかの人にお願いする、これは自分で終わらせるなど、業務内容を整理するんです。その後、社内や部内で共有する。そうすれば、部署内の業務効率化にもつながると思います。




PROFILE

男性育休コンサルタント
広中秀俊さん


1977年山口県下関市生まれ。2児の父親であり、厚生労働省から「イクメンの星」に認定され、イクメンスピーチ甲子園2018では審査員を担当。「育児を負担からエンタメに」をビジョンに、男性育休が当たり前になる世の中を目指し啓蒙活動、コンサルを展開する。2019年4月に独立。株式会社Publinkコーディネーター、一般社団法人ONEJAPAN Resource Management監事、一般社団法人Cancer X監事、新宿区100人カイギ代表。


FQ JAPAN VOL.54より転載

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