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春でも車内の温度は43℃超え!? 子供とスーパーなどに出かける際は「熱中症」に注意

外出自粛ムードが続いているが、生活必需品の買い出しなどで、車に乗る機会もあるだろう。赤ちゃんを乗せて出かける際、気をつけたいのが熱中症。春だから大丈夫だろうと思う人もいるかもしれないが、ある実験によると、車内の温度が1時間で43℃まで上昇していたという。

わずか1時間で、車内は43℃に

春先から初夏にかけての快適な気候でも、車内の温度は上昇し熱中症を招く恐れがある。一般社団法人日本自動車連盟(JAF)は、車内温度の上昇に関する2つの実験を行った。

まず1つは、大きい車と小さい車のどちらが暑くなりやすいか。

実験では、大型SUVと軽ワゴンを南向きに停め、一定時間ごとの車内温度、ダッシュボード、ハンドル上部の温度を計測(開始時の外気温は、23.3℃~24.4℃)。すると開始後1時間で、大型SUVの車内は43.5℃に。軽ワゴンより6℃高くなり、さらに上昇を続けたのだ。

また、ダッシュボードについては、1時間経過後で大型SUVが57.3℃、軽ワゴンが41.0℃に達していた。ダッシュボード上に置いたスマートフォン、タブレットは「高温注意」と表示がされ、両車でほぼ使えない状態に

大型SUVの方がより車内温度の上昇が激しかった要因について、JAFは「フロントガラスの面積が広く角度が浅いため、より直射日光がダッシュボードに当たっていたことが考えられる」としている。

日本の”高湿度”も危険の一因

2つめの実験は、車内湿度によって熱中症の目安となる「暑さ指数」がどう変わるかを、同一の車2台で比較したものだ。

暑さ指数とは、単位は気温と同じ「℃」で示されるが、その値は気温とは異なる。人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい ①湿度、②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、③気温の3つを取り入れた指標だ。

A車は車内湿度を屋外と同じ15%、B車は加湿器で45%まで上げて実験を開始した。開始時の車内温度はどちらも約30℃であった。

一定時間経過後、A車は暑さ指数が「注意」となる22.9℃だったのに対し、B車は「厳重警戒」とされる30.9℃に。同じ気温でも、湿度が高いほうが熱中症になりやすいことが明らかになった。


 

子供は大人より熱中症にかかりやすいが、それには2つの理由がある。

まず、まだ発汗機能が十分に発達していないこと。これにより、体温調整が大人に比べて難しいのだ。もう1つは体が小さいこと。体が小さいと、体重当たりの体の表面積は大きくなる。そのため気温の影響を受けやすいのだ。

5月に入ると、都内でも最高気温が25℃を超える日がある。加えて、日本の年間平均湿度は60~70%だ。パパママが車で出かける際は、少しの時間だとしても子供を車内に残さないように注意してほしい。

DATA

JAF(一般社団法人 日本自動車連盟)


Text:平井達也

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