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時事・コラム

イクメンという言葉こそジェンダーギャップの象徴?

2017年4月、大阪市が全国で初めて男性カップルを里親として認めた。こんな画期的なニュースがある一方で、日本は2016年版「ジェンダー・ギャップ指数」の調査対象144ヶ国のうち111位。この事実と僕たちはどう向き合うべきか。

江戸時代の子育ては
村人全員参加型

日本は欧米と比べて男女間格差が大きいと言われています。でも昔の欧米には大きな男女格差はあったんです。いわゆる騎士道が重んじられていた時代には、女性は着飾って、男性に守られる存在とされていました。ジェンダー・ギャップを埋めようという動きは、長い歴史のなかで見ればつい最近のことなのです。

では、日本はなおのこと男女の役割分担があったかというと、一概にそうとも言えません。たとえば、江戸時代は必ずしも「子育ては母親がするもの」ではなかった。忙しい田植えや収穫の時期は、村全体で子供を育てていたそうです。地域のお年寄りが進んで子供の面倒を見ていたし、母親に代わって乳を与える「もらい乳親」という人もいたのだとか。

血縁まで越えた助け合いがあるから、女性たちは安心して田んぼや畑で仕事ができ、地域に貢献する社会だったのかもしれないですね。



工業化社会が訪れ
女性は家に閉じ込められた

女性は家庭に入るものという考えが浸透したのは工業化が進んでから。あるアメリカの自動車メーカー
の話ですが、工場の生産性を安定させるために、社員が歩むべき人生像まで社訓に明記されていたと言います。男性が労働力を提供し、女性がそれを支える。まさに、日本の理想の女性像を表す「良妻賢母」の考え方そのものですよね。

自称イクメンがふとした瞬間に、「育児も家事も手伝っている」とポロッと本音を出すことがあります。それはきっと、「本来は家事も育児も妻がやるものだけど」という意識があるからではないでしょうか。付け加えて言えば、これは男性だけの話ではありません。中には夫の母親が「仕事で大変なのに家のことまでやらされてかわいそう」と言うこともある。結婚や出産を機に女性の就業率が下がるのは、こうした価値観が根強く残っているからかもしれません。



女性の社会進出が
面白くない人たち

女性の社会進出を促す声がある一方で、「絆」という美しい言葉を使って「なんでも家族で助け合って完結してください」という国からの要請もあります。今話題になっている憲法第24条の自民党の改正草案にも「家族は、社会の自然かつ基礎的な単位として尊重される。家族は、互いに助け合わなければならない」と記されていることからも推察できます。

考えすぎであってほしいですが、社会保障費圧縮の狙いを感じるのです。女性が家にこもって育児や介護をしたら、それだけで社会保障費が削減されますから。

現在のアメリカでも、日本と似たような傾向があります。女性差別発言も多いトランプ氏が大統領に選ばれたのがその表れ。ホワイトハウスに美しいメラニア夫人が入るのは、アメリカのあるべき姿であると歓迎する人も少なくないそうです。

今、世界的なジェンダーフリーの流れの揺り戻しがきているのかもしれません。世の出来事を深読みすると、そんなことが見えてきます。

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