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イクメンという言葉こそジェンダーギャップの象徴?

ジェンダー・ギャップを
とらえる3つの視点

国民性の問題にしない

武士道精神が重んじられていた階級はともかく、江戸時代の庶民階級は、母親だけではなく社会で子育てをしていたとされています。一次産業が盛んだった時代は、女性の働きは欠かすことができないものでした。むしろ、女性は結婚して、子供を産んだら家事や育児に専念して、家を守るべきという考え方は、明治以降に生まれたものです。

理想の母親像を再定義する

「良妻賢母」という言葉に、日本の女性観が現れていると思います。良き妻であり、賢い母が、日本の女性の理想像とされてきました。そして、それが教育にも反映されていた。母さんが夜なべをして手袋を編んでくれたとか、母親のそういう姿を美徳としてきたわけです。

だからこそ、男性は自分や子供に尽くす女性を求めてしまう。ジェンダー・ギャップを埋めるためには、理想の母親像を再定義する必要があります。

今は過渡期ともいえる時代

ノルウェーとドイツの国会議員の約4割は女性です。日本においても、女性を積極的に管理職に登用しようというアクションを起こす企業が増えています。一方で、女性が尊重されるのは「かえって不平等」という人もいます。トランプ大統領が選ばれたのは、そういう声が大きくなったからと考える人も多いようです。世界の流れとしては、ジェンダーを理由に、自由が阻害されない時代に向かっていますが、ちょうど今、その揺り戻しがきているのかもしれません。




香山リカ RIKA KAYAMA

東京医科大卒。精神科医。豊富な臨床経験を活かして、現代人の心の問題を中心に、新聞や雑誌など様々なメディアで発言を続けている。著書に『ノンママという生き方 子のない女はダメですか?』(幻冬舎)、『50オトコはなぜ劣化したのか』(小学館)など。


Text >> TAKESHI TOYAMA

FQ JAPAN VOL.43(2017年夏号)より転載

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