赤ちゃんのうる&すべ肌のためのスキンケア・テク
2015/09/01
気になるスキンケアQ&A
目からうろこの「池田流ベビースキンケア」。実践するにはいろいろな不安や気がかりが。
そこで、気になるスキンケア・テクについて池田先生が具体的にアドバイスを伝授!
Q.冬なのにあせもに。どうすればいい?
A.服の着せすぎ・暖房のかけすぎに注意
冬は「風邪をひいたらどうしよう」と赤ちゃんの冷えが心配になるだろう。しかし、あせもができている場合は洋服の着せすぎ・暖房のかけすぎが原因かも。
冬でも新陳代謝が活発な赤ちゃんは、大人よりも汗っかきで「あせも」になりやすい傾向が。赤ちゃんの背中に手を入れて、汗ばんでいないかチェックして、洋服・室温の調節を。
なお、僕が育休時代に参加していたママサークルでは、夏の暑い季節には入浴しない日にはあせもができやすい傾向があったが、週2~3回のお風呂を続けていると、入浴しない日でもあせもができにくくなった。皮膚のバリア機能の回復とともに、汗の刺激を受けにくくなったと考えられる。
Q.お風呂の回数を少なくしても、石けんをやめてもかゆがるのはどうして?
A.洗濯洗剤のすすぎ残しが原因かも!
お風呂の回数を少なくして、石けんをやめて皮膚のバリア機能をキープさせているのに、かゆがったり、湿疹がなかなか治らない場合は洗濯洗剤のすすぎ残しが原因かも。
全自動洗濯機のお急ぎコースを利用していると、すすぎの時間も短縮されるため、十分にすすげず、洗濯洗剤が残ってしまう可能性が。しっかりすすげるようにセットしよう。洗剤なしでも汚れは十分落ちるので、ときには洗剤なしで洗濯しても。
また、回数が少ないといっても、パパが週末続けてお風呂に入れている場合は、バリア機能を傷つけてしまっていることが。お風呂は1日おきもしくは2日おきに入るようにしよう。
Q.アトピー性皮膚炎の場合も石けんを使わず、お風呂に入らないほうがいいの?
A.洗いすぎをやめれば症状が改善する可能性が高い
僕は、ベビーソープをやめたことで湿疹が明らかに改善した赤ちゃんをたくさん診てきた。石けんを使ってキレイにしないといけないと思うかもしれないが、洗いすぎが炎症をひどくする原因になることも。
石けんは使わず、医師から処方されているステロイド剤などで炎症を抑えるとともに、保湿剤で乾燥を予防しよう。また、アトピー性皮膚炎の赤ちゃんこそお風呂の回数を減らしてほしい。
日本ではアトピー性皮膚炎の患者が増加しているが、チベットではゼロ。気候や食生活の違いもあるだろうが、圧倒的に異なっていたのは入浴回数で、チベットは平均月2.2回。お風呂に入らず、皮膚のバリア機能を健全に保つことが大切なのだ。
Q.保湿剤はどうやって選べばいいの?
A.保湿効果の高い白ワセリンかヒルドイドクリームがオススメ
保湿効果を高めて、肌への刺激が少ない「白色ワセリン」がオススメ。医師が処方することもあるが市販でも購入可能。
ただし、べたつきがあるので服に付着したりして嫌がられる場合が。べたつきの少ないクリーム状のものであれば、「ヒルドイドクリーム」がいいだろう。しかし、ワセリンよりも刺激があるので、まずは赤ちゃんの肘の内側などに塗って赤くなったりしないか確認した後に使用を。
Q.スキンケアはいつまでしたらいいの?
A.肌トラブルがなければ2歳頃にやめてもOK
皮膚のバリア機能には個人差があるため、乾燥や湿疹などを繰り返しやすい間は常にスキンケアが必要である。
2歳を過ぎて特に肌トラブルがないようなら、その後アトピー性皮膚炎になる可能性がかなり低くなるため、スキンケアはいつやめても構わない。
ただし、手足のつけ根やわきの下、耳の裏側など汚れやすい部位を清潔にすることを心がけて。洗い上がりにタオルでゴシゴシ拭くのは、皮膚の表面を傷つける可能性があるのでNG。押さえるような感じで、水分を拭き取ろう。
Illustration >> YOKO SUMII Text >> RIE SUGITA
FQ JAPAN vol.33(2014年冬号)より転載