離婚率も再婚率も高いアメリカ夫婦。夫婦は友情第一!?
2015/03/23
【2人はどんな夫婦関係を築いている?】
(烈さん)彼女はもともと高校のクラスメイトだったので、僕たちの関係は「友情」が元になっていますが、夫婦関係においても友情が第一。親友だからこそお互いが一番のファンであり、成功を願っています。
2人とも長男・長女の戌年で似た所がある反面、反対の面もあり、家庭ではチームワークを発揮してお互いの短所をカバーし合っています。例えば、僕は経済が苦手だけど、彼女は家計や不動産に興味を持って取り組むタイプ。一方、彼女が不得意な機械いじりや大工仕事は僕がする、みたいに。そしてお互いに長所や短所があっても、すべては家族に影響する事だと話し合いながら物事を進め、1人まかせの形はなるべく取らないようにしています。
(フィオナさん)私たちの夫婦関係はフレンドシップとパートナーシップで成り立っていると思う。15歳のときからお互いを知っていて、若かった頃も、そして大人になっていく過程でもよく話をし、お互いの感情を分かち合って一緒に成長してきた。子育てについてもその他のことについても、その都度私たちのゴールは何かを確認し、はっきりと意見を述べ、 それに至るにはどうすべきかを話し合っています。
【いつまでも良い夫婦でいる秘訣は何?】
(烈さん)結婚を成功させるにはお互いの努力が必要で、コミュニケーションがとても大切。そして、それに応対するには言葉と心を受け入れる心構えが必要です。そういう努力が積み重なってソウルメイトになっていくんだと思う。我が家のルールはコミュニケーションをとるということ。言うのは簡単ですが、実際に深く話し合うのは複雑で難しい。お互いの文化の違いもある。でも、過去の失敗からコミュニケーションのとり方を学び、なんでもじっくり話し合うことにしています。
(フィオナさん)忙しい毎日の中でも話をする時間をちゃんと確保して――時間があったらではなく――お互いどれだけ愛しているかを確かめること。また、思いのこもったことで相手を驚かせ、自分が相手をどれだけ愛しているかを知らせることも大切だと思う。烈は私が出張する時、かばんにこっそりとメモを忍ばせることがある。彼は、私がどれだけ家族を恋しがっているか知っているの。すごく疲れて、1人寂しくホテルの部屋にいるときに愛がこもったメモを見るのは本当に意味のあること。私がどれだけ愛されているか、私の不在を家族が寂しく思っているかを知ることができるから。
【プロフィール】
●高橋 烈さん(1970/1/11生まれ)
専業主夫。日系二世のバイリンガルで、生まれ育ったニューヨークから2008年にシアトルへ。出版とイラストレーターの仕事をしていたが、長女が誕生後、医者である奥さんと経済面やお互いのキャリアや未来を考えて、烈さんが主夫をすることに。
●フィオナ ギャラヒュー(Fiona Gallahue)さん(1970/12/2生まれ)
緊急医として2つの病院で勤務する一方、プログラム・ディレクターとして大学で研修医たちの訓練や教育を担当。日々のスケジュールはまちまちで、夜勤や出張もある。烈さんとは高校の同級生で、出会った当時は15歳。
●長女:高橋 Teagan 笑(ティーゲン・エミ) (2006/1/3生まれ生)
●次女:高橋 Neve 清(ネヴ・サヤ) (2008/9/9生まれ)
FQ JAPAN VOL.33
2014-2015 WINTER ISSUE
世界各国の夫婦のあり方はもちろん、日本の様々な“夫婦のカンケイ”を大特集!
▼ 別の国の夫婦のカタチもチェック!
CAASE01・02 from France
フランス人の結婚は3種類 自分のスタイルで幸せになる!
CASE04 from Italy
カトリックが結婚形態までも左右する意外と古風なイタリア
CASE05 from Finland
新しい幸せのカタチ ―― フィンランドの事実婚
Text » MASAMI SUZUKI
(2015.3.23up)
※FQ JAPAN VOL.33(2014-15冬号)より一部転載