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「育休」長すぎると、 ますます少子化が進むだけ!?

2年前に安部首相が「育休3年」を提案したとき、我らが鈴木光司はこれを「バカげた政策」と言っていた。しかし、これ、一般的な批判とは、ポイントがちょっと違ったりする。政府が思い描く「子育てしやすい環境」と子育て夫婦が思い描くそれは相違がありそう。本当に子育てに適した社会とはどんな社会なのか。そこにおけるオレたち男の役割は何なのか。

2年前に安部首相が「育休3年」を提案したとき、我らが鈴木光司はこれを「バカげた政策」と言っていた。しかし、これ、一般的な批判とは、ポイントがちょっと違ってたりする。

政府が思い描く「子育てしやすい環境」と子育て夫婦が思い描くそれは相違がありそう。本当に子育てに適した社会とはどんな社会なのか。そこにおけるオレたち男の役割は何なのか。

子育て環境には「オス」が必要だから男も育児すべき

僕の場合、当時としては珍しく、共働き家庭で育ったんだ。子供は兄と僕の2人。母親が働いていたから僕たち兄弟は野放しで育った。それが良かったと思うね。今の日本においては男性の育児介入が必要だと強く感じているんだ。つまり、母親だけに子育てを任せてはいけないというのは、女性の負担を減らそうとかいう理屈ではなくて、母親オンリーの育児は世の中にとってハイリスクであるということなんだ。特に子供が男の子の場合、一人前の男に育てるのは父親の役割。ゆえあってシングルで育てているのであれば、地域や社会全体で補うべきだろう。

女性には女性の価値観、人生観がある。それはそれで大切。だけどその価値観の中だけで育つことは、男性的な価値観・人生観を知らずに育つということ。それではバランスが悪いんだ。男性的な価値観・人生観が幅を効かせすぎると、極端にいえば戦争のようなバカなことを始めるようになるからわかりやすい。そういう過去の反省から、今は世の中が女性化の方向に進んでいる。女性的な価値観や人生観がはびこったとしても、表向きの問題にはなりにくい。でも実は、世の中の価値観が女性化しすぎてしまうと、男の子たちの「オス度」が下がるという影響が出る。

草食系男子というのは、男性不在の環境で育てられた男の子の当然の帰結としての姿だよ。少子化の原因は経済的な問題でも何でもない。根本には世の中の男のオス度の低下がある。そうなった社会はじわりじわりと後退局面に入る。村上春樹の小説が流行るということはその意味で象徴的だと思う。いつもオス度の低い男が主人公だからね。
男性が育児の現場に介入すれば、男の価値観・人生観も注入することができる。子供の中に女性的な価値観の部分と男性的な価値観の部分の両方ができる。この総和として次世代の社会の雰囲気は作られていくんだ。だから、エプロンを着けてママと同じようなことをするだけのパパならいらない。堂々と世の中を渡り歩いてきた男にこそ、育児に関わってほしいね。

政府はお金をばらまいたり制度をいじり回したりするのではなく、そういう根本的な意義を男たちに伝えなければいけない。男は、自分の使命を明確に言語化されないと自分からは動けないけれど、一度納得すれば猛烈に働く生き物だから。なんなら僕が厚労省に乗り込んで、男性が子育てする意味を勝手に言葉にしちゃうぞ!

<作家 鈴木光司の男塾>

第一回 モテる男は夫婦関係も円満モテない父親は山に行け!
第二回 子供の才能を伸ばすために、最初から諦めちゃいけないが、見極めは肝心
第三回 「イクメン」を自認するものは”テーマ”を持って子育てすべし
第四回 浮気はボス猿だけに与えられた特権……で、あなたは本当にボス猿?
第五回 「家族のために仕事を犠牲」はうっとうしい子育て中の父親こそガンガン上を目指せ!
第六回 溺愛されれば、子供はポジティブなオーラを放つそういう子がたくさんいればいじめは減る
第七回 「愛のムチ」は「ただの無知」言葉を尽くせばしつけはできる
第八回 危険をシャットアウトするな! 経験を重ねてこそ我が子を守れる
第九回 喋らないのは美徳にあらず “説明力”こそ夫婦喧嘩の特効薬!

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PROFILE
鈴木光司
1957年生まれ。2人の娘を持つDAD。1990年「楽園」(新潮文庫)で日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し小 説家デビュー。その後「リング」「らせん」(ともに角川ホラー文庫)が大ヒット。育児の経験を活かし、「少子化への対応を推進する国民会議」「東京都青少年協議会」の委員も務める。10月に最新作「鋼鉄の叫び」が好評発売中。

※FQ JAPAN vol.18(2011年春号)より転載
Photo >> HAYATO IMAI Text >> KENTA SUZUKI
(2014.1.20up)

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