厚労省が中小企業に向けたシンポジウムを開催! 男性育休取得のメリットを解説
2025/04/12

厚生労働省の「イクメンプロジェクト」は、男性の育児休業取得を促進するため、オンラインシンポジウムを開催。登壇者には育休経験者やインフルエンサー、企業経営者が参加した。議論の行われた「育児しやすい職場の作り方」について紹介する。
メイン画像:「企業向けシンポジウム『育児しやすい職場の作り方』〜先進事例に学ぶ、男性育休を当たり前にするためのヒント〜」の様子。
中小企業向けシンポジウムを
オンラインで開催
厚生労働省の委託事業「イクメンプロジェクト」では、男性の育児休業取得を促進する取り組みを行っています。男性の育児休業取得の取組促進に向けて、「企業向けシンポジウム『育児しやすい職場の作り方』〜先進事例に学ぶ、男性育休を当たり前にするためのヒント〜」をオンラインで開催しました。
シンポジウムには、育休取得経験者として「イクメンオブザイヤー」を二度受賞されたアナウンサーの榎並大二郎さんと若い世代から支持を集めるインフルエンサーの椎木里佳さんが登壇し、イクメンプロジェクト推進委員である全国中小企業団体中央会常務理事及川勝氏、株式会社カラダノート佐藤竜也氏と、先進的な取り組みを行っている中小企業経営者によるプレゼンテーションや、育児しやすい職場の作り方等に関してのパネルディスカッションなどを実施。男性の育児休業取得の促進に向けた企業の取組み事例を紹介するとともに、実際に育休を取得した方々の経験を共有し、育児しやすい職場環境の構築について考える場となりました。
参加者からは、「当事者目線の意見がためになった」「中小企業が頑張っているリアルな事例を聞けた」「若者目線の意見が参考になった」といった感想が寄せられ、大きいな反響が得られる内容となりました。
ママの産後うつ対策にも
育休取得がもたらすメリット
わが子の成長を感じる瞬間は育児の最大の喜びです。育休を取得することで、子どもと過ごす時間が増えれば、こうしたかけがえのない体験を夫婦で共有することができます。また、育休中に育児・家事スキルを身につければママも安心して仕事に出かけられますし、限られた時間内で効率的にタスクを終わらせる時間管理能力がアップすれば、仕事の生産性も向上するでしょう。
そして、産後のママのサポートも、パパの大事な役目です。「産後うつ」は日本の母親の約10~15%にみられるといわれ※1、不安やイライラ、不眠、自分を責めてしまう、子どもに愛情を持てないなどの症状が現れます。原因は、出産による女性ホルモンバランスの崩れや、周囲から十分なサポートが得られないことからくるストレスと言われています。そのため、パパが育休を取得し、育児を協力して行うことが、ママのストレスを軽減し、産後うつを防止することに大きく役立つと言えます。
※1 出典:公益財団法人日本産婦人科医会「妊産婦メンタルヘルスケアマニュアル~産後ケアへの切れ目ない支援に向けて~」
育休取得の不安を解消!
父親の仕事と育児両立読本
育休をとるメリットを分かってはいても、育休中の過ごし方や仕事との両立方法について不安に思うこともあるかもしれません。そんなときは、育児休業のリアルが詰まった「父親の仕事と育児両立読本」をご一読ください。本書は、イクメンプロジェクトの一環として制作しており、育児休業の取り方から妊娠・出産・子育てにまつわる基礎知識、仕事と育児を両立させるためのヒントまで、幅広い内容を収録しています。また、先輩パパたちによるリアルな体験談も紹介しています。ウェブサイト「イクメンプロジェクト」からダウンロードできるので、ぜひお役立てください。
【まとめ】
● 男性の育児休業取得を促進するため育児しやすい職場環境を構築しよう
● ママの産後うつを予防するためには パパのサポートが大切
PROFILE
FQ JAPAN VOL.74(2025年春号)より転載