実はケガや事故は頻繁! 子供のイベント参加で気をつけるべきことって何?
2020/03/10
子供対象のイベントにわが子を参加させる際、ケガや事故が起きた場合どうなるかまで考えておく必要がある。大人であっても不測の事態はしばしば起こる。まして子供であれば、擦り傷の一つくらいで済めば上等かもしれない。他の子供にケガをさせたり会場のモノを壊してしまう、ということも起こりうる。どう備えようか。
今はどこまで「自分持ち」か?
「ケガと弁当は自分持ち」という言葉がある。もともとは職人さんたちの間で、仕事中のケガは自己責任で、という意味で使われていたようだ。日本人の美徳のようなニュアンスで口にされていたフレーズで、昨今の「自己責任論」とは微妙に響きが異なる。子供たちが集まる場でも、大人が「ケガと弁当は自分持ちだよ」と言うのが許される空気が最近まであった。
もちろん今はそういう時代ではない。仕事中のケガについては労災の適用を申請するのは働く者の当然の権利だし、イベントで子供にケガがあれば然るべき大人が責任をもって事後の手当てに努めることが求められる。
子供対象のイベントは、工作など道具を使うものや体を動かすものがほとんどだ。必然的にケガ、ハプニングの起こる可能性は高くなる。子供とのお出かけ情報サイト「いこーよ」が小学生以下の子供を持つパパママ810人に調査した結果では、子供がケガをしたりモノを壊してしまったという経験が5%にあった。
申込のときに保険加入の確認を
5%は小さい数字ではない。20人に1人だが、少人数でも20人くらいの定員の催しが多いことを思うと、イベントごとに誰かがケガやハプニングに遭遇している計算になる。
不幸にもわが子が当事者になってしまったら、どう対処すべきだろうか。もちろん治癒や原状回復が最優先だが、いずれにせよかかるのはお金だ。そこでカギは保険加入の有無になる。
民間のイベントの場合、参加費に保険料が含まれていることが多い。申し込みの際に保険に入っているか、適用範囲はどのような場合か、確認するといいだろう。
自治体などが主催のイベントには参加無料のものも多いが、主催者が公費で保険をかけているはずだ。たとえば公民館主催事業なら、「公民館総合補償制度」の対象となる場合が多い。こちらも申し込み時に確認するのが賢明だろう。
イベントは、楽しみながら学んだり仲間を作ったりするために参加するものだ。わが子には十分にその目的を果たしてほしい。だからこそ、最低限のケガと弁当の心配は、パパママの方でしておいてあげよう。
DATA
Text:平井達也