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壮絶な多胎育児 待ったなしの実態が明らかに。

もしかしたらあなたも双子、あるいは三つ子のパパかもしれない。あるいはプレパパならば、多胎児のパパになる可能性もある。多胎児のパパママが置かれた深刻な実態が明らかになりつつある。今すぐに日本の社会全体で取り組まなければ悲惨な事件がまた起きてしまう。

新生児の50人に1人は多胎児

 
毎年、多胎の出生件数は10,000件ほどになる。妊婦100人に1人の割合で多胎児を出産、新生児の50人に1人が多胎児だ。

決して少ない数字ではない。不妊治療の普及を背景に、1980年代後半から多胎児は増加傾向にある。

子育ての困難さの解決に取り組む認定NPO法人フローレンスと「多胎育児のサポ考える会」は、全国の多胎児がいる1,591世帯を対象にアンケートを行い、11月7日に厚生労働省で行われた記者会見で概要を発表した。

アンケートではまず、多胎育児中にどんなことが辛いと感じたか尋ねている。

複数回答で、「外出・移動が困難なとき」(89.1%)、「自身の睡眠不足・体調不良時」(77.3%)、「自分の時間がとれないとき」
(77.3%)

「大変さが周囲に理解されないとき」(49.4%)、となっている。多胎児を抱えていると家から出ることさえ難しいのだ。

そして、育児中の心理状態については93.2%が「気持ちがふさぎ込んだり、落ち込んだり、子どもに対してネガティブな感情を持ったことがある(あった)」と回答している。


 

双子を置いて家を飛び出した!

 
アンケートに寄せられたナマの声をいくつか紹介しよう。

「乳幼児期にそれぞれの泣きを対応していたら15時間が経っていた。ご飯をどうしたかの記憶がない」

「双子が交互に寝たり起きたりしている時期は、いつ寝たらいいのかわからず、気絶している状態が睡眠時間でした」

「1歳半くらいのときにイライラがピークに達して、双子がいる家に鍵をかけて、マンションの下まで自分だけ飛び出してしまった」

「助けを求めてくるのを待たないでください。行けないんです」

こうした壮絶な状況で、アンケートではどのようなサポートがほしいかも質問している。必要なサポートとして

「家事育児の人手」(1,086名/68%)、「金銭的援助」(891名/57%)、「子を預ける場所」(831名/52%)が挙げられた。


 

4項目の要求を発表!

 
アンケート結果を受けて、フローレンスと多胎育児のサポートを考える会は、国、都道府県、市区町村に求めることとして、以下の4項目を示した。


①保育の必要性認定基準に「多胎児を育てている家庭」の追加/多胎加点の全国化
②公的な居宅訪問型の一時預かりサービスの制度拡大/民間ベビーシッター利用への補助
③バス乗車ルールの改善、タクシー利用の補助
④行政が多胎妊婦情報を把握した時点で行政側から情報と具体的支援を届ける


現在、保育園に入れる基準となる「保育が必要な事由」に多胎児であることは含まれていない。

移動に際しては、バスに乗ろうにも双子と荷物とベビーカーを抱えた状態ではためらわれてしまい、タクシーは高くて頻繁には使えない。

双子、三つ子は可愛さも2倍、3倍だ。子育ての喜びも2倍、3倍であっていいはずだ。しかし現実はそれには程遠い。

多胎児の子育てがしやすい社会になれば、単胎児の子育てもしやすくなるだろう。それぞれの立場で何ができるか考えてみてほしい。
 

DATA

フローレンス


Text:平井達也

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