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時事・コラム

子供に”お金の話”はしても良い? 『パーソナルファイナンス教育』とは

欧米ではすでに広く取り入れられている子供の「マネー教育」。日本や世界における現状と、家庭でできるマネー教育について、専門家の森永康平氏が語る。

日本ではタブー視される
お金の話

ここ数年、フィンテックという新しい流れが起こる中、様々なサービスが開発され提供されている。その結果、金融サービスは今や富裕層向けのものではなく、誰もがいつでもスマホ片手に簡単に利用できる時代になった。この流れは今後さらに加速し、スウェーデンやカナダのようにキャッシュレス社会になるのも遠くはないだろう。



最近は子供へのお小遣いを電子マネーで渡す家庭も出てきている。お金も形を変え、電子マネーだけでなく仮想通貨などの新しい概念も生まれた。ところが、サービスがこれほど進化しているのに、日本人のお金の知識はほとんどアップデートされていない。サービス供給側の進化速度に受け手側はついていかなければならない。

さて、「金融教育」と聞くと何を思い浮かべるだろうか。多くの人が「投資」や「資産運用」「株式」「FX」といったものをイメージしたのではないだろうか。「金融」イコール投資を連想することから、「金融」イコール危険と考えられがちだ。とくに日本では、お金をタブー視する傾向がある。新渡戸稲造の『武士道』によれば、金銭の価値を知らないことは育ちのよい証拠ですらあった。

しかし、私が考える金融教育では、投資や資産運用というものは、全体で見たらほんの一部にしか過ぎない。金融機関には、証券会社や運用会社だけでなく銀行や保険会社も含まれるように、金融教育ではお金を「どう増やすか」だけでなく、「どう使うか」「どう貯めるか」も学んでいく。

金融教育の本来の役割は
「武器」と「防具」

金融の知識とお金の知識があれば「武器」になる。お金に働いてもらい、お金が勝手に増えていくような仕組みづくり、つまり資産運用だ。

一方で、お金の知識は「防具」にもなる。現在、日本では毎年多くの人が詐欺事件に巻き込まれている。最近では仮想通貨に関する詐欺や、スマートデイズ社の「かぼちゃの馬車」問題などはニュースでよく目にするだろう。その他にも未公開株や、懸賞を語る詐欺も多く起きている。どの詐欺も、お金の知識があれば明らかにおかしいと気づける内容なので、知識さえあれば詐欺から身を守ることは可能だっただろう。

世の中にはたくさんの金融商品があり、使い方によっては非常に有用なものもあるが、知識がないと不要なものまで買わされてしまう危険がある。お金の知識は、こういった無駄な買い物をしないための万能の防具。だから、これからを生きる子供たちに、お金教育は絶対に必要なのだ。

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