母乳やおしゃぶりが影響!? 意外と知らない”年齢別”歯のケア方法
2018/09/18
大切な我が子の歯について、どれだけ知っている? 授乳後の歯磨きや、おしゃぶりによる歯並びへの影響、仕上げ磨きなど、基本的なことから驚きのトリビアまで、年齢ごとにケア方法を確認しておこう。
6ヶ月〜歯の生え始め
母乳で虫歯になる?
母乳を飲んだからといって必ず虫歯になるわけではない。原因は、授乳後のケア。日に何回も授乳をおこなうと、歯を磨くことが難しくなる。そのため、歯のケアを重視するなら1歳半頃に卒乳させたい。ただ、授乳は母子のコミュニケーションでもある。続けたい場合は、授乳後に歯を磨いてフッ素を歯に塗るなどのケアを。
6ヶ月〜歯の生え始め
歯磨きはいつ始める?
歯磨きは、歯が生えてきたらすぐに始めるのが理想。虫歯になりやすいのは、唾液の分泌が減ってしまう夜。子供が嫌がっても1日1回の夜の仕上げ磨きを習慣にすることから始めよう。食事をしたからといってすぐに虫歯になるわけではなく、日々の生活習慣の中で虫歯になりやすい、なりにくいが決まるのだ。
6ヶ月〜1歳半前歯が生えてくる
おしゃぶりが歯並びに影響する?
基本的に、2歳くらいまでのおしゃぶりには、なにも問題ない。ただ3歳を超えて歯と歯の間におしゃぶりや指が挟まっている状態が続くと次第に前歯が出てきて出っ歯になってしまう恐れがある。出っ歯になると口が閉じにくくなり口呼吸の原因となる上に、口が乾くことで、虫歯になりやすくなる。
2歳6ヶ月乳歯が生えそろう
虫歯菌が両親からうつる?
そもそも赤ちゃんの口の中に、虫歯菌は存在しない。口移しで食べさせたり、同じスプーンを使うことによって両親の口の中にあった菌が赤ちゃんの口の中に入ってしまうのだ。我が子の歯を守るためには、パパとママが自らの口の中の虫歯菌を減らすことが重要だ。毎日の歯磨きと、虫歯の早期治療を心がけよう。
3歳〜6歳かみ合わせの
影響が出始める
歯並びの悪さって遺伝するの?
親子は顔が似るものなので、受け口や、あごの大きさなど、骨格に関係する歯ならびの悪さは遺伝する。しかし、3歳まではかみ合わせが安定しないので様子を見るしかない。3〜6歳の間に歯並びの傾向がはっきりするので、心配なら小児歯科専門の医院へ。早めに相談しておけば、最適な治療法を探せる。
8歳まで永久歯が生えそろう
仕上げ磨きはいつまでするのが
正解?
小児科では、8歳までの仕上げ磨きを推奨している。なぜなら6歳から12歳の間に生え変わる永久歯も乳歯と同様にデリケートで、“大人の歯”の硬さになるまでに約2年を要する。この期間は非常に虫歯になりやすい。したがって、最低でも1週間に2~3回程度の仕上げ磨きをしてあげよう。ただし将来的には自分できちんと磨けるように練習は必要。
PROFILE
【監修】坂部 潤先生
歯学博士(小児歯科学)、小児歯科、小児矯正歯科の専門医。アメリカのUCLA小児矯正科への留学の経験を生かし、小児専門歯科「キッズデンタル」を目黒、成城、麻布に開業。最新の小児歯科医療の提供に勤めている。2児のDAD。
Illustration >> Hama-House
FQ JAPAN VOL.11より転載