親の花粉症が原因!? 知っておきたい食物アレルギーの基礎
2018/03/14
原因食物の決定法から、正しい除去法、ゆるめ方、離乳食のコツまで、食物アレルギーの基本を網羅。 毎日、口にするものをちょっと変えるだけでもアレルギーに負けない体になれる!
パパが花粉症なら子供も!?
「交差反応」が呼び起こすアレルギー
食物アレルギーの子供が増えている。さまざまな要因が考えられるが、その原因は不明だ。さて、我が子をアレルギーから守るためにどうしたらいいのだろうか。小児栄養学専門の上田玲先生にお話を伺った。
「親が花粉症だと、子供に食物アレルギーが出ることもあるんです」。
体質は遺伝しやすいといわれるが、これはアレルゲンの交差反応性といい、例えば白樺花粉症であれば、白樺とたんぱく質のアミノ酸配列が同じりんごやいちご、メロンなどの果物に反応してしまうからだ。では離乳食を進めるポイントは?
早期の適切な指導がカギ!
0歳で発症したら8割治る
「果物なら加熱を。たんぱく質源食品は、卵なら黄身から全卵へ、魚なら白身→赤身→青魚と順番を守り、少量ずつ様子をみること。しかし、最近では早い時期から離乳食を始めたほうがアレルギー発症を起こしにくいといった報告もあり、転換期ともいえます」。
もし赤ちゃんが不機嫌になったり、口腔内が腫れたり湿疹が出たりと症状が出たら、病院での検査が必要だ。
「原因食物の決定までは時間も手間もかかり、しっかり診断してくれる病院も少ないのが現状。通院は親の負担も大きいのですが、自己判断で除去するストレスの方が大きいです」。
湿疹が出たからといって親の勝手な判断で食品の過剰な除去を行ったりすると、栄養不足で貧血になり、発育発達に遅れが出ることも。
「アレルギー学会の認定医がいる病院なら、何を/どの程度/いつまで除去するか、適切に指導くれるでしょう」。
赤ちゃんは消化吸収能力が未熟で、消化酵素の量も少ないため食物アレルギーを起こしがちだ。しかし、0歳で発症した場合、小学生になるまでは約80%の子供は治るという。神経質になりすぎず、じっくり子供の食事と向き合いたい。
食物アレルギーの診断手順