今どきパパの悩み相談!割り切り育児実践法「寄せ鍋型」スタイルって!?
2018/01/30
仕事に育児に、頑張りすぎて空回り。そんなあなたに届けたい、人生がちょっとラクになる“発想の転換”アイデア。"ワークライフバランス"という考え方をやめてみるって!? 目からウロコの処方箋。NPO法人ファザーリング・ジャパンの代表・安藤哲也さんに現代のパパの働き方について聞いた。
伝統や常識を捨てきれない
今どきの働くパパたち
ここ数年、日本では働き方改革や男性の育児参加が進んできた。しかし、そんな世間の意識と、実際の自分の姿とのギャップに悩むパパも多い。たとえば”理想のイクメン像”を頭に描いても、実際は家事や育児のために「仕事を休みづらい」と感じることはよくある。
ファザーリング・ジャパンの安藤さんはその理由を、「教育と親の影響が大きい」と話す。「日本は、休むことに罪悪感を持つ唯一の国。それは子供の頃に、皆勤賞や夏休みのラジオ体操など”休まずに行く”ことを素晴らしいとする教育があったから、とも言われています。
また自分の父親がバリバリ働くタイプだったら、気づかないうちにその影響を受けているケースも多いです」。そんなパパは「考え方や視点を少し入れ変えるだけで、生きるのがとても楽になりますよ」と、安藤さんは続ける。
“ワークライフバランス”
という考え方をやめてみる
「たとえば、”ワークライフバランス”という考え方をやめてみる。仕事と家庭で、天秤のようにバランスを取ろうとすることにそもそも無理があったのです。それに代わって、オススメなのが”寄せ鍋型“という考え方。
仕事や子育て、趣味、人とのつながり、介護など、ライフステージによって様々な具材を鍋のようにブレンドして、人生を美味しくしていく。そうすれば、バランスを取ろうとする必要がないのです」。
“人生100年”で見ると
今がちょっとラクになる
「もうすぐ、人生100年時代が到来します。『定年までバリバリ働いてリタイア』しても、人生は残りあと40年。そうなると、家や財産などの有形資産よりも、趣味や人とのつながりなど目に見えない”無形資産”の価値が重要になる。
そこで私は今年、ライフシフト・ジャパンを設立して、人生がマルチステージ化するこれからの時代を自立的に生きていくようパパたちに提唱しています。今は子育て期で必死なパパも、やがては夫婦や自分たちの時間を長く過ごすことになる。だから、少し視点を広げて、今はもっとやりたいように楽しんでいいんですよ」。
PROFILE
安藤 哲也 TETSUYA ANDO
1962年生まれ。2男1女の父親。2006年、NPO法人ファザーリング・ジャパン(FJ)を立ち上げ代表を務める。NPO法人タイガーマスク基金代表。厚生労働省「イクメンプロジェクト」推進チーム顧問、内閣府・男女共同参画推進連携会議委員などその活動は多岐に渡る。新著は『「仕事も家庭も」世代の新・人生戦略「パパは大変」が「面白い!」に変わる本』(扶桑社)
Text>>REGGY KAWASHIMA
FQ JAPAN VOL.45より転載