大泉洋「子供を甘やかすな?そんなの知ったことか!」
2017/12/01
「子供を甘やかすな」?
知ったことかと思います(笑)
普段のオフは、大泉さんが娘を連れ出して、2人きりで遊びに行くことが多いという。
「その日ばかりは妻には休んでもらいます。果敢にも、人が多い遊園地やプールへも行きますよ。僕がこういう仕事(俳優)してるからそこにはいけない……なんてことは、なるべくなくしたいんです。
娘が無条件に僕に甘えてくる時間は短い。だから、今できることは何でもしてあげたい。僕は、良くも悪くもありったけの愛情をぶつけるだけ」。
大泉さんは、これを「愛情の貯金」と表現している。子供は時期が来れば自然と親離れをしていくもの。だから今、娘の胸に〝預金口座〞が開いているうちに、できるだけの愛情を振り込んでいるのだ。
一生使い切れないほどのその貯金は将来、きっと父娘の財産になることを信じて。
「よく『子供を甘やかしちゃいけない』なんて言われるけれども、〝そんなこと知ったことか〞と思うんですよね。家で抱っこばかりしていても、外出時に、娘は『パパ、抱っこ』とは言わない。
案外、娘も家と外の違い理解してるんですよね。当たり前だけど、中学生や高校生になっても抱っこをせがまれるはずはないんだから、求められているうちはどれだけでも甘やかしてやろうと思っています」。
愛娘への〝愛情貯金〞が
小さな幸せをもたらしてくれる
愛娘への〝愛情貯金〞は、将来への貯えというだけでなく、時折、利息のような小さな幸せをもたらしてくれることがある。
「今日もね、仕事が早かったもんだから、娘を起こさないように出かけようとしたんです。すると娘が慌てて起きてきて『パパをエレベーターホールまで送る』って。パジャマ姿のままエレベーターまでついてきて、まだ焦点も定まらぬ目で僕を見つめるわけですよ。たまらない気持ちになりますよね。
『パパ、なるべく早く帰ってくるからね』『うん、わたしも早く帰ってくるよ』。……まるで付き合いだした恋人ですよ(笑)。昨日まで3週間の北海道ロケで、心の充電がカラッカラだったので、これでカッと満タンになって北海道に仕事に戻れますよ。頑張れるなと」。
大泉さんにとって「育児は充電」。我が子の笑顔からパワーをもらって、パパは仕事を頑張る。そして、良い仕事をして帰ってきたパパのパパ力は凄まじい。こうして互いに高め合う無限サイクルが、大泉さんの命を燃やす原動力なのだ。
PROFILE
大泉 洋
1973年4月3日生まれ。北海道ローカル番組『水曜どうでしょう』出演により絶大なる支持を受け、2005年『救命病棟24時』で全国ネットのドラマに初出演。その後も『東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン~』『清須会議』『真田丸』などの話題のドラマや映画に出演。『探偵はBARにいる』では、第35回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞。6歳になる娘の父親でもある。
映画『探偵はBARにいる3』
12月1日(金)【映画の日】ロードショー
変わらぬ街。変わらぬ2人。だがシリーズ3作目にして描かれるのは、ついに訪れる探偵と高田の“別れ”……? 探偵史上最も切ない過去を背負う依頼人は、予想だにしない方向へ2人を誘っていく――。札幌在住のミステリー作家・東直己の『ススキノ探偵』シリーズを原作としたエンターテインメント映画の、4年ぶりとなる待望の第3作。主人公「探偵」には大泉洋、その相棒「高田」には松田龍平。そして、美しきヒロインに北川景子を迎え、「シリーズ最高傑作」と評される今作に華を添える。全国の映画館で公開中。
配給:東映
公式サイト:映画『探偵はBARにいる3』公式サイト
©2017「探偵はBARにいる3」製作委員会
Photo » MASASHI HASHIMOTO(HAVEROCK)
Text » MACKEY HONDA
Styling » Kyu(Yolken)
Hair&Make » TATSUYA NISHIOKA
FQ JAPAN DIGEST VOL.43(2017-18年冬号)より転載