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愛娘との接し方 パパが心がけるべき5つのルール

外見を気にすることや、体型をからかわれること、女性のジェンダーに対する固定観念まで……。現代社会で女の子を育てることが簡単だなんて誰が言っただろう。英国の父娘関係にみる、愛されDadになるためのヒケツ。

父親が娘にできる最高のこと。
それは、彼女のお母さんを愛すること。

ルール 1
信じること
娘にとって、父親は光り輝く鎧をまとった騎士。あなたの役目は娘自身の道を進ませてあげること。そして失敗した時のために、いつもそばにいてあげること。それにより彼女の力と自立心が育つだろう。自信を持たせてあげることは、将来彼女が何かを成そうとするときに、他の誰かに頼らない強い心が身に付くと同時に、あなたとの良好な関係を築くことにつながるだろう。

ルール 2
尊 敬
女の子は大人をよく見ている。例えば、父親が男性として女性(妻)をどう扱うか。もしあなたが妻に対して尊敬の念を込めて接していれば、妻もそれに応えるような行動をとるだろう。それは娘の他人(例えば異性)との関わり方のお手本となっていく。
また、尊敬は相互的なもの。あなたが娘の意志を尊重していることを示すことで、彼女もすぐにあなたの意見を尊重するように育つだろう。沢山のコミュニケーションを効果的に取ることで、特に思春期で鍵となってくる彼女との関係を、強く保つことができる。

ルール3
ジェンダー

“男性の職業”や“女性の職業”なんてものはない。誰もがそれぞれしたいと思う職業を追い求める権利がある。あなたの娘に、サッカーボールを蹴ってみることや、科学やエンジニアリングの勉強をすることを勧めてみよう。そして作家、宇宙飛行士、先生、他の何であれ、彼女がなりたいものなら何にでもなれると伝えてあげよう。彼女は「パパがいつもそばで応援してくれている」と知っているから、選択の幅を広げることができるし、それは成功への後押しとなる。
同じく、あなたが伝統的な“女性の”役割と言われるものを、率先して引き受けていければ、彼女は性別や固定観念にかかわらず、自分が成し遂げられることに限界はないと知るだろう。

ルール4
イメージ
人を傷つける言葉が溢れ、温かい心が見えにくい現代社会で、女性は“外見がどうか”ということの標的にされがちである。だから、父親は娘にアイデンティティの大切さを伝え、行動で示すことが必要だ。
そして、あなた自身も彼女のアイデンティティを否定することはできない。彼女はいつもスカートを履いたり、爪にマニキュアを塗りたがらないかもしれない。髪の毛を全部切り落としてしまったり、Tシャツとジーンズで過ごしたいかもしれない。もしかしたら恐竜柄の靴を履きたいかもしれないけれど、そこに何の害があると言うのだろう?
女の子に“女の子らしい”服を着るよう強要すること、反対に彼女がキラキラしたドレスが着たいのにジャージを着せることも、良いことなんて何一つない。あなたが彼女のスタイルと個性を認めてあげることで、彼女がなりたいと思う人物に、思い通りになれる場を与えてあげられる。

ルール5

娘と話をするのは、年を重ねるごとに難しくなってくる。時に想定外のトピックが加わってくることもある。例えば恋愛や生理、セクシュアリティ、実家を出る話……。1つ忠告するとすれば、誰もあなたがすべての正解を持っているとは思っていない、ということ。
一番大切なのは、そのトピックについてリサーチして、できるだけ知識を持っておくこと。男性に生理がないからといって、「それについては色々知ろうとしてはいけない」なんて思ってはいけない。“女性の問題”が影響を与えるのは女性だけではない。若い女の子にとっては不安な時期もあるから、あなたの娘には、あなたのサポートが必要なのだ(もしそれが彼女が恥ずかしいがために、あなたが生理用品を買いに行くことだとしても!)。

“お砂糖、スパイス、いいもの
ぜんぶ”が女の子の原材料♪

認めたくはないけれど、男の子は単純だ。一緒に何かをめちゃくちゃに破壊したり、スポーツや泥遊びをしたり、ロボットを与えてあげたりすれば、すぐに絆を築くことができる。一方で、同じ経験や興味に頼ることができない女の子は最初、まったく違う人種に感じられてしまう。兵隊ごっこやサッカー観戦、木登りはしたくないかもしれないし、「どっちのリボンの方が可愛い?」と相談されても困ってしまう。そう考えると「女の子を育てる」という不安は拭いきれないだろう。



でもそれはノープロブレム。心配は杞憂だったことに気づくのに時間はそんなにかからない。あなたの小さいレディは永遠に小さいままではないし、おままごと、ドレス選び、ビーズブレスレット作りなど、「男の子だったらできなかった貴重な体験をさせてもらっている」と思えば、これほどハッピーなことはない。

ただ、娘を持つ父親には大事な使命がある。それは、小さな女の子を、思春期の少女、そして女性へと導くこと。英国では、“父親は娘の考え、気持ち、感情、夢や目標に直接影響を及ぼす”という調査結果が出ている。いまだ女性に対する不平等さや古いイメージの残る現代社会でも、娘が希望を持って人生を歩んでいくために、また良好な父娘関係を築き持続させるためにも、父親は娘へ常に自信を与え、愛されていると感じさせることが大切だ。

女性は生物学上、洞察力に長けている。あなたの言動・行動は常に見られている。だからこそ、父親が娘のためにできることで一番大切で最高なことは、彼女のお母さんを愛することだったりするのだ。

Text » FQ UK

FQ JAPAN VOL.39(2016年夏号)より転載

※2016年に公開した記事の更新版です

 

 



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