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インタビュー

江口洋介さん「子供の最高の遊び相手でありたい」

子供が子供であるうちは
最高の遊び相手でありたい

ときには、趣味のサーフィンを中学生の息子さんと楽しむこともある。「僕が子供の頃、モトクロスが好きだった父親に連れられて、小学生くらいからオートバイに乗りに行っていたんですよ。ほかにも、習得しないと楽しめない遊びをけっこう体験させてもらっていて。その中で、自分で遊んだものは自分で洗って片づけるだとか、シンプルだけど大切なことを学んだし、僕らが子供だったときに比べて今はデジタルが進化してバーチャルな世界が広がりを見せていますよね。だから余計に、息子にはリアルで〝肌感〞の感じられるものを体験させたいという思いがありました。子供たちが小さい頃はキャンプにも行ったし、高校生の娘はまた別ですけど、息子にはスケートボード、サーフィン、いろいろやらせました。ファッション的なアウトドアは簡単なんだけど、そこからもう一歩踏み込んだときの水の流れ、自然の強さみたいなものを伝えたかったんですよね」。

子供たちが小さな頃から心がけてきたのは、全力で遊ぶこと。

「振り返ってみると、僕の子育ては子供たちが遊べるようになった頃から本格的に始まったような気がしますね。それまでは正直なところ、泣かれるとどうしていいかわからなかったですし、子供とコミュニケーションをとれるようになるまでは、妻に任せっきりなところもあったけど、遊びに関しては誰にも負けない自信がありますからね(笑)。全力で遊ぶといっても、ある程度教えたあとは、子供ができるようになるまで手出しせずにひたすら見守ることも大事だし、コツをつかんで習得したあとは一緒に楽しむ期間があって、いつか、親元を離れて友だちと遊ぶようになっていく。そこには一抹の寂しさもあるだろうけど、学生時代に一緒に遊んだ友だちこそが一生の宝だったりもしますしね。ひと言で遊びといっても、本当に侮れないですよ」。

子供にはリアルな体験と
遊びをたくさん経験させたい

子供たちの好奇心の芽をつぶさず、興味を持ったことに対して背中を押してあげるのも親の役目だ。

「遊んだ分だけ勉強しろよ! とは言いますけど、いまだに、楽しいことをどんどん見つけてこいって言い続けています。最近、娘がボランティアで炊き出しに行ってきて、楽しいばかりでなく、衝撃も受けて帰ってきましたけど、自分で興味を持って実際に行動を起こして、帰宅後に何を感じたかを話してくれる。そこに成長を感じてとても嬉しかったですね」。

何かを経験して帰ってきたら、徹底的に話を聞く。それが江口さんの子育てのスタイルでもある。

「子供たちが『楽しかったぁ』って帰ってくると、『何が楽しかったのか、教えてくれよ』と聞くんです。本当に楽しそうに話しているのを見るとこっちまで嬉しくなるし、子供たちの体験から、過去の自分が感じていたことを思い出したりもしてね。子育ては年を追うごとに楽しくなる一方ですし、子供たちのおかげで、人生は確実に豊かになっていますね」。■

【PROFILE】
江口洋介 YOSUKE EGUCHI
俳優。1968年、東京都生まれ。1987年に『湘南爆走族』で本格的に映画デビュー。ドラマ『救命病棟24時』、『白い巨塔』(いずれもCX)、映画『GOEMON』、『るろうに剣心』などの話題作に数多く出演。近年は、経済ドキュメンタリー番組『日経スペシャル ガイアの夜明け』(TX)で案内人を務めるなど、俳優以外の場でも活躍。連続ドラマ『しんがり~山一證券 最後の聖戦~』(WOWOW)が9月20日より放送開始。来年1月には、映画『人生の約束』の公開が控える。

Photo » NAOTO OHKAWA
Text » YUKI IMATOMI
Styling » TAKASHI KUMAGAI
Hair&Make » MIWAKO TOHYAMA(THYMON Inc.)

<衣装クレジット>
スーツ¥300,000、シャツ¥36,000/ともにTurnbull&Asser(ヴァルカナイズ・ロンドン 03-5464-5255)、タイ¥15,000/fiorio(トゥモローランド 0120-983-522)

※FQ JAPAN DIGEST VOL.34(2015年秋号)より転載

爆薬を積んだ超巨大ヘリが原発に墜落するまで、タイムリミットは8時間。
大切なものを守り抜くために――命を懸けたカウントダウンが、始まる。

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1995年8月8日。最新鋭の超巨大ヘリ《ビッグB》が、突然乗っ取られ、福井県にある原子力発電所「新陽」の上空に静止した!遠隔操縦によるハイジャックという驚愕の手口を使った犯人は〈天空の蜂〉と名乗り、“日本全土の原発破棄”を要求。従わなければ、大量の爆発物を載せたビッグBを原子炉に墜落させると宣言する。機内に取り残された子供の父親でありビッグBを開発したヘリ設計士・湯原(江口洋介)と、原発の設計士・三島(本木雅弘)は、上空の子供の救出とヘリ墜落の阻止をするべく奔走するが、政府は原発破棄を回避しようとする。その頃、ビッグBと原発を開発した錦重工業の総務課に勤める赤嶺(仲間由紀恵)は、周囲に家宅捜索の手が伸びる中、密かに恋人・三島の無事を祈っていた。一方、事件現場付近で捜査にあたる刑事たちは、ビッグBを奪った謎の男・雑賀(綾野剛)の行方を追跡。聞き込みを続けるうちに、衝撃の真相へと辿り着いていく――

(c)2015「天空の蜂」製作委員会

©2015「天空の蜂」製作委員会

映画『天空の蜂』9月12日(土) 全国ロードショー
出演:江口洋介 本木雅弘 仲間由紀恵 綾野剛 柄本明 國村隼
石橋蓮司 佐藤二朗 向井理 光石研 竹中直人
やべきょうすけ 手塚とおる 永瀬匡 松島花 落合モトキ 石橋けい
監督:堤幸彦 原作:東野圭吾「天空の蜂」(講談社文庫)
主題歌:秦基博「Q & A」(オーガスタレコード/アリオラジャパン)
脚本:楠野一郎  音楽:リチャード・プリン
制作:オフィスクレッシェンド  企画/配給:松竹
公式サイト:www.tenkunohachi.jp


(2015.9.10up)

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