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夫婦のコミュニケーションが上手な収納のコツ?プロが教えるおうちの収納術

子育て中は、収納や掃除の仕方、生活動線などが変化し、戸惑っているパパ・ママも多いだろう。どうしたら家族時間も自分時間も増やして、みんなが笑顔になれるのだろうか?年間90万件以上の家事代行サービスの実績を持つダスキン「メリーメイド」にプロの技を伺った。

どこの家庭も抱えている
子育て世帯の家事の悩み

子供が生まれると、収納や掃除などの家事に大きな変化が訪れる。月齢や年齢が上がるごとに、「生活の動線」も「ライフスタイル」も刻々と変化していく。そんな激動の毎日に、精神的・肉体的に疲れているパパ・ママも多いのではないだろうか。

例えば、子供の食べこぼしなどでダイニングテーブルの下がいつも汚れる、家族が共有して使うものがどこにあるかわからない、片づけても片づけてもおもちゃが散らかる、トイレや玄関がすぐに汚れる……など。

なにしろ1歳、2歳、3歳と年齢が1歳上がるごとに衣類はサイズアウトし、お世話グッズやおもちゃの量はどんどん増える一方で、こまめに片づけないと部屋はすぐに散らかる。食後は食後で、子供の世話や明日の準備、お風呂、寝かしつけとバタバタと時間に追われ、食べこぼしの掃除にまで手が回らないというのが多くのパパ・ママたちの本音だろう。

そんな状況を解決するためにはどのようにすればいいのか。年間90万件以上の家事代行サービスを提供するダスキン「メリーメイド」の山田優子さんにお話を伺った。

秋冬はベッド周りを念入りに!
気を付けたい掃除箇所

子供の誕生による変化だけではなく、コロナ禍によるリモートワークで、これまでとはライフスタイル、生活の動線、収納法、掃除法などの全てが大きく変化した家庭も増えている。

家にいる時間が増えたパパが、ママの家事・育児の大変さに初めて気づくケースも多いんです。しょっちゅう仕事を中断される宅配便の受け取りや保育園の送迎などを体験することで、「ママってこんなに大変だったんだ!」と気づき、これはなんとかしなければならないと焦りを感じた多くのパパたちが、ソリューションを模索した結果、メリーメイドの家事代行サービスを依頼されるケースも多々あります」(山田さん)

特に、秋冬に気を付けたいのは寝室だという。なぜなら秋冬は窓を開ける機会が減るので、他の季節に比べて、ホコリがこもりがちになる。しかも、高温多湿の梅雨時に多く発生したダニが秋になって大量の死骸となり、アレルギーの原因になるからだ。

「ハイハイ時期の赤ちゃんのいる家庭では、床のホコリ掃除は徹底したいですよね。特にベビーベッドの布団と、寝室の床掃除もダニ対策のために念入りに行いましょう」(山田さん)

子供の誕生とリモートワークと秋のおとずれーー。この季節、子育て世代はこれまで以上に住宅環境の整備が必要となる。
どうやったら収納や整理整頓、掃除の作業が効率的で衛生的にできるのだろうか。

生活をしやすくする収納のポイントは
アクション数を減らすこと!

「収納の目的は『しまう』ではなく『使いやすくする』こと。それが生活のしやすい環境を整えることにもつながると考えています。そのためには、『アクション数』を減らすことが重要なカギになるのです」(山田さん)

例えば、鍋を使いたいとき。アクション数が多いキッチンだと、①棚の扉を開ける②手前にある皿をいったん取り出す③鍋を出す④出した皿をしまう、と、4つもの行動が必要になる。このような環境では1つ1つの行動に時間がかかり、家事の手間が増えてしまう。そのため、アクション数をいかに減らすかが収納のカギを握る。収納上手になれば、①「鍋を出す」というワンアクションで料理に素早く取りかかれるようになるだろう。

収納上手になるための3つのポイント

①『必要か不要かを夫婦で一緒に「仕分け・整理」して、要らないモノを取り除く』

要らないものが多くあるともちろん家のスペースを取るし、必要なものを取り出すときにも邪魔になることも。しかし、必要・不要の判断が難しいこともあるだろう。パートナーが大切にしていたものをうっかり捨ててしまい夫婦喧嘩が勃発なんてことも。夫婦でしっかりとコミュニケーションをとって決めることが大切だという。

「私たちがお客様に事前のヒアリングを行うときには、When(いつ使う?)、Who(だれが使う?)、How(どれくらいの頻度で使う?)Where(どこに置くと使い勝手がいい?)を必ず聞くようにしています。このWH疑問文は、夫婦で収納について会話する際も、そのまま活用できます。よくあるのは、ずっとリビングに置きっぱなしのモノが、よくよく夫婦で会話してみると、どちらも要らないモノだったというケース。整理整頓された居心地のいい空間を作るためには、夫婦のコミュニケーションは大事です」(山田さん)

また、どのお宅でもありがちなのが、キッチンの引き出しの中の「割り箸」。来客時にないと困るモノだが、使用頻度は意外に少ない。とりあえず」と溜め込みがちなモノは、奥の方にしまうか、WH疑問文で夫婦でコミュケーションを取って、すり合わせながら収納することが重要だ。

②モノの定位置を決め、使ったものは「決められた場所」に戻す

モノの定位置を決めていないと必要なときにすぐ取り出せないだけでなく、家族間での共有ができずにパートナーからいちいち尋ねられるなどの手間が発生する。定位置は生活をイメージして決めることが重要だそう。例えば、玄関の定位置には何を置いたらいいのだろうか。

「例えば、宅配便をよく受け取る家庭で玄関にあると便利なモノは、印鑑、ボールペン、ハサミです。すぐに受け取りサインができ、その場で開封もできる時短法です。もちろん家族共有スペースにはあると思いますが、荷物が届くたびにわざわざ取りに行ったり、いちいち引き出しから取り出したりせず、必要なモノを必要な場所に置いておくことでアクション数は劇的に減らすことができます。生活動線を軸に考えると、必要なモノが思いつきやすくなりますよ」(山田さん)

③収納用品を上手に活用する

収納アイテム選びは掃除や収納がしやすくなるため、上手に活用したい。山田さんがオススメしてくれたのは、キャスター付きの「収納コンテナ」。アクション数が少なくなるプロも納得の便利な収納アイテムだ。掃除をするときは、ささっとコンテナを移動すればスイスイ掃除できる。

時間と心にゆとりを持って子育てできる
家事代行サービスの利用が当たり前の時代に

収納のコツを習得することで日々の家事は格段にやりやすくなる。しかし、子育て中では他にも多くのやるべきことがありもっと家族との(自分の)時間が欲しい、家事から開放されて気持ちのゆとりが欲しいといった時もあるだろう。

こんなとき、忙しいパパ・ママは無理に自分で頑張ろうとせずに、家事代行サービスを依頼してみるのも1つの手だ。プロに依頼すれば、ふだん掃除しきれない汚れのたまった箇所をプロクオリティでピカピカにしてもらえる。また、一度キレイになれば、その後のハウスキーピングが驚くほどラクになるそう。

定期・スポットどちらでも選択でき、「収納」に特化した依頼もできるダスキンの家事代行サービス。家事にふりまわされず、気持ちのいい部屋が保たれたら、家族の笑顔が増えるのは間違いない。家事代行サービスは、家族への最高のプレゼントではないだろうか。

DATA

ダスキンメリーメイド(家事代行事業)
30年の実績を持つ業界のパイオニア。年間90万件以上のサービスを提供。経済産業省が取り組む高品質なサービスを提供する家事代業者の認定制度「家事代行サービス認証」を取得。サービス開始前に事前の打ち合わせを綿密に行い、どのような家事の困りごとがあるかをしっかりヒアリング。2022年3月から、メリーメイドが家事・育児と仕事の両立をサポートする「育休復帰応援プラン」の提供を開始。標準料金7,700円(税込)〜。

教えてくれた人

山田 優子さん


株式会社ダスキン 東京地域本部 メリーメイドマネジャー。5年半で延べ2,800軒の家事代行を行ってきた。現在は、東京エリアの店舗運営サポートやスタッフの研修を担当。


文/脇谷美佳子

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