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子供が夢中になれる「何か」を見つけるために親ができること

子供の生き方、将来について、親としてどのようにサポートしていけば良いのか迷うことは多々あるだろう。子供の未来を決めるのは子供自身だ。それならば親にできることとは何だろうか? 兄弟誌「FQUK」より、3人の娘を持つパパでもあるマーク・ウィンクラーさんのコラムをご紹介。

人生の目標について話すのに
遅すぎるということはない

大人になったら何になりたい?」というのは、多くの子供が聞かれる質問だ。大人は、「何をしている?」と聞かれる。後者は、前者の発展版に過ぎない、

どちらの質問であっても興奮、興味、恥や不安といった感情を相手方に呼び起こしてしまうかもしれない。

なぜなら、「人生において真に成し遂げたいこと」という最も重要な会話の要素が、どちらの質問にも欠けているのだ。

3人の娘の父親として(そのうち2人は血がつながっていないが)、この3人とクリエイティブな知見を共有するための方法、すなわち、人生の真の目的を発見するよう彼女らを触発できるような方法を常に模索している。

その理由は、虚栄心を満たすため、生活するためだけの就職活動に思考やエネルギーを費やすことによって、彼女らが感じるであろう失望感について知ってもらいたいからだ。

「何が自分のモチベーションになるのか」、「何に喜びを感じるのか」、そして、「どうやって自分のモチベーションや喜びを外に発信できるのか」について、彼女らには真剣に考えてもらいたいのだ。

彼女らに真剣に考えてほしいと私が考えているのは、究極的には、「世界をより良い場所にするために情熱を傾けられることは何か?」ということである。しかしジレンマもある。この質問に答えるのはなかなか簡単ではない。

著名人の言葉から学ぶ

目的のない人間は、船頭のいない船のようだ…。」トーマス・カイル

最初にとるべきは内なる旅だ。マイケル・ジャクソンのヒット曲「マン・イン・ザ・ミラー」で彼は歌う。「世界をより良い場所にするために、自分自身を見つめ直し、変化をもたらそう。

世界を変えるミッションを始める前に、自分の内面と向き合うこと。彼が我々に求めているのはこれだ。ほかでもないこの聖なる場所において、自分の喜びやモチベーションの源を定義づけているのだから。

人生の目的について、思想家・ライターであるリカ・ラナは以下のように書いている。

「あなたの魂を笑顔にできるような、あなたに真の喜びをもたらすものを見つけてみよう。これが自分だけでなく他者をも幸せにできるものかどうか、他者の魂に奉仕し、助け、そして癒すことができるものかどうか、自分自身に尋ねてみよう。この2つを一緒に考えれば、あなたの人生の真の目的につながっていくだろう。」

自分の真の目的を発見するためには、自分が情熱的になれる「何か」を知るのが一番の近道だ。あなたの子供が情熱を注げる対象、好奇心を向上させ満面の笑みをもたらすような閃光を発見したら、次は子供がその閃光を発展させられるように手を差し伸べてあげよう。

子供の情熱を尊重しよう

彼らの情熱がダンス、スポーツ、科学、数学や音楽のいずれに向けられているかを問わず、子供の情熱や目的の発展に果たす親の役割は非常に重要だ。

ダンス教室を準備してあげたり、スポーツチームのボランティアコーチをしてあげたり、試合や科学発表会に出席してあげたりしよう。

そして、子供がその情熱のために時間を投資しているのを見守りつつ、彼らを誇りに思っているということを明確に伝えよう。

年間を通じて、子供の情熱の対象は変化してしまうかもしれない。これは想定の範囲内だ。ダンス用の靴を買ってあげたと思ったら次には楽器を買っているような場合には特に、子供の情熱はスリル満点のジェットコースターのように感じてしまうかもしれない。

どうかうんざりしないであげてほしい。彼らの自己発見の旅に同行し、尽くしてあげられることに誇りを持とう。彼らの情熱が何よりも大事であることを言葉にして伝えてあげてほしい。

継続的に打ち込み、彼らの情熱が結果を出せるようなレベルになってきたら、彼らの情熱を通して世界をより良い場所にするためにできることは何なのか、考えさせてみよう。

例えばダンスに情熱を傾けているのであれば、ある程度のレベルに達した後、ダンス教室に通うことができないような恵まれない子供たちに対して無料のレッスンを提供する、ということが考えられるのではないか。

数学や科学の分野で能力を発揮できるのならば、これらの分野が苦手である生徒のためのボランティア家庭教師をする、ということも考えられる。彼らの情熱を他者に還元するのがゴールだ。他者に還元することで、「情熱」は「目的」になる

あなたと同じように、私も世界をより良い場所にしたい。だからこそ、私は父親アドバイザーになった。これが私の情熱であり、目的だ。他の父親とともに働くことで、重要な育児情報を交換する機会が得られる。

私が提供する情報により、他の父親たちがより良い父親になり、世界が我々の子供にとって少しでも良い場所になってくれれば、私にとっては本望だ。私の目的や情熱が実世界でどのように具現化しているのかを見せるため、私が父親向けのイベントを企画・設営する場面には娘たちを連れて行くようにしている。

こうした活動により、彼女らが何らかの大義を果たすために、それぞれの情熱を使う気に少しでもなってくれることを願っている。

そう遠くない未来、「私たちの子供のために世界をより良い場所にしてくれた」、と彼女らが言ってくれることを願っている。

これを実現するために、今日からは、子供に「何になりたいか」の代わりに、「どうやって世界を変えたいか」と尋ねてみよう。

※著者のマーク・ウィンクラーは、モチベーション・スピーカーであるとともに、父親サークルの共同設立者である。彼の著書「私の娘の番人」はAmazonで購入可能。マークのその他の記事については、markwinkler.comを参照。


文:マーク・ウィンクラー

イギリスの育児雑誌「FQUK」より転載

父親の育児雑誌『FQ JAPAN』の兄弟誌。セレブパパの子育てインタビューや、最新の育児アイテム、お出かけ情報などを配信している。

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