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今年の元旦に世界で生まれた赤ちゃんは推定39万人、うち日本の出生数はどれくらい?

2020年代が幕を開けた。すでに毎日、新しい命が産声を上げているはずだ。ユニセフ(国連児童基金)は今年の元日に、世界で生まれた赤ちゃんの推定は、39万2,078人と発表した。彼ら彼女らにとって幸せな20年代を築くことができるだろうか。

子供たちの20年代は明るいか?

「新しい1年そして新しい10年の始まりは、私たちの将来だけでなく、私たちの後に続く子供たちの未来への希望と抱負を考える機会です」とユニセフ事務局長のヘンリエッタ・フォアは述べた。今年の1月1日の推定出生数上位8国は次のとおりだ。

1. インド:6万7,385人
2. 中国:4万6,299人
3. ナイジェリア: 2万6,039人
4. パキスタン: 1万6,787人
5. インドネシア:1万3,020人
6. アメリカ:1万452人
7. コンゴ民主共和国:1万247人
8. エチオピア:8,493人
 :
日本:2,497人

実は世界を見渡したとき、赤ちゃんたちにとって状況は決して明るくない。

2018年、生後1カ月で亡くなった新生児は250万人。このうち約3分の1が、人生の最初の日に亡くなり、そのほとんどは、早産、出産時の合併症、敗血症といった感染症など、予防可能な原因だったのだ。

過去30年で子供の生存率が著しく上昇し、5歳未満で亡くなる子供の数は半数以下になった。しかし新生児を取り巻く環境は依然として厳しい。

すべての母子に、出産時の合併症や感染症の予防、治療が施されねばならない。そのために保健従事者が適切な訓練を受け、しかるべき医薬品が届けられることが必要だ。


武力紛争が子供を犠牲に

紛争も子供たちを犠牲にし続けている。

1月1日、シリアのイドリブ県サルミンの小学校にロケット弾が撃ち込まれ、6歳から13歳までの5人の子供が命を落とした。この地はシリア反体制派の拠点とされ、政府との紛争地帯なのだ。

1月3日には、リビアの首都トリポリで学校4校が攻撃を受け、大規模な被害をもたらし、約3,000人の生徒に影響を及ぼした。リビアでも政府と反体制派軍事組織の攻防が続いている。

イエメンでは内戦が激化し子供が戦争に駆り出されている。この紛争はサウジアラビアとイランの代理戦争だと言われている。カメルーンでは多くの子供が内紛のため学校に通えていない。

イスラム過激派組織「ボコ・ハラム」によるテロの危険にさらされ、独立分離派と治安部隊の衝突も続いているのだ。

未来世代に恥じないように

国連は「持続可能な開発目標(SDGs)」を2015年、全会一致で採択した。17の国際目標が定められ、その中には貧困、飢餓、平和など子供の生命に直接関わるものもある。

ユニセフも各国の情勢を注視しながら情報発信や支援活動に取り組んでいる。募金によりその活動を誰もが支えることができる。

スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんは1月3日に17歳の誕生日を迎えた。

こうした世代が世界の未来のために声を上げ始めたことを力強く思うとともに、若い世代に恥じない大人であろうではないか。きっと誰にでも未来のためにできることがある。


DATA

ユニセフ


Text:平井達也

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