「思いやりのある子供」を育てるために、親ができる事は何か?
2019/05/23
「思いやりのある子どもになって欲しい」と願う親は多い。しかし、親が子供にできることを把握しているケースは少ないだろう。今回は思いやりのある子供を育てるために、パパやママがすべきことを解説する。
思いやりは”身につけていく”もの
思いやりは先天的なものではなく、後天的に身につけるスキルだ。仮に親がフレンドリーだとしても子供が同じとは限らない。
とは言っても、子供には全く思いやりがないというわけではない。動揺している友達を慰めたり、兄弟とおもちゃを分け合うなど、思いやりに近い行動をとることもある。これは大きくなるにつれて自然な感情に変わっていく。
しかし、そんな相手の優しさに、必ずしも子供が気付くとも限らない。何かが納得いかなければ、他の子を蹴ったり、ばかにしたりすることもあるだろう。
どのように教えるか
まずは、「思いやり」というテーマについて意見交換を始めよう。子供に以下の質問をすることで、良い行動と悪い行動について振り返らせることができる。
・なぜそうしたのか?
・相手がどんな気持ちになるのか?
・だれかに自分がなにかをされたらどう思うか?
他には、絵本を読み聞かせるという方法もある。物語のなかで、友情、やさしさ、違いについて良い話し合いができる。
また、子供と一緒に思いやりの行動をシミュレーションしてみたり、映画を観るのもおすすめだ。
子供は大きくなるにつれて、異なる個性や信念、生い立ちを持つ人と関わるようになる。その時、どのように対応したら良いのかわからず、混乱することがあるだろう。
時には、いじめ問題も起こりうる。いじめは”他と違う”子供を対象に選ぶ傾向にあり、その行動がどんな影響をもたらすかを子供は理解できていない。
子供の思いやり、すなわち理解力と共感力を育むことで、良好な交友関係が築けるだけでなく、社会の状況も少しずつ変えることができるはずだ。
そのためには、子供とよく話し合おう。コミュニケーションによって他者との関わり方を教えることは、親としての重要な役目なのだ。
TEXT:シーム・ライヤー
イギリスの育児雑誌「FQUK」より転載
父親の育児雑誌『FQ JAPAN』の兄弟誌。セレブパパの子育てインタビューや、最新の育児アイテム、お出かけ情報などを配信している。