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「父親であることが辛い……」思い悩むパパに試してほしいこと

子供が生まれるのは喜ばしいことだが、慣れない育児にストレスを感じてしまう場面も少なからずある。最近は母親だけでなく、父親の産後うつも増えている。ここでは、父親の産後うつの原因や症状、対処法について紹介しよう。

PND(産後うつ)とは?

PND(postnatal depression:以下、産後うつ)は子供が産まれた後に生じるうつのことだ。徐々に症状が現れる場合もあれば、一夜のうちに突如発症する場合もある。”父性うつ”とも呼ばれ、ここ数年のうちに認識されるようになり、新しく父親になった人たちの約10%がこの症状に苦しんでいる。

子供ができた最初の一年に苦しむ親が多いが、父親は特に生後3ヶ月から半年の間に弱ってしまうことが多い。一般的に若い男性ほどうつになりやすく、20代で父親になった人は非常に危険性が高いといえる。



産後うつの原因は?

母親の産後うつと同様に、父親にとっても産後うつのはっきりとした原因は分からない。一般的には、うつはストレスや感情の昂りによってもたらされると言われる。子供を持つのは幸せなことだが、慣れない育児やプレッシャーによりストレスがかかるのも確かだ。

父親であることの重圧に押しつぶされるだけでなく、家庭での仕事や責任が増えて、父親たちの精神は蝕まれていく。

産後うつの進展には多くの要素が絡み合っている。鍵となるのは、ギクシャクしがちなパートナーとの関係だ。妊娠中の期間に夫婦関係が悪化していた場合、出産の前後に関わらず、父親は産後うつになりやすい。

さらに、パートナーがすでに産後うつになっている場合、父親にもその影響が及ぶ可能性が高い。その他の主な要因としては、父親のパーソナリティーや、社会関係、家族や健康状態があげられる。

産後うつの症状

産後うつは夫婦関係に重大な影響を及ぼす。医者に相談する前に試してみるべきことはたくさんあるが、まずはどのような症状が父親に現れるかを理解しておくことが大切だ。

最も一般的な症状は、子供への無関心だ。子供に愛着を持てず、父親としての能力がないと感じるかもしれない。子供のことではなく、自分の不安や懸念のことばかり考えてしまうかもしれない。

そんなときは、この段階で子供に必要なことは簡単なことでしかないということを思い出すといい。症状を克服するために、赤ん坊を抱っこしたり、話しかけたり、本を読んであげたりしてみよう。これは簡単だが効果的な方法で、赤ん坊との距離を縮めることができ、自分が父親という役割に向いているという気持ちにさせられるのである。

産後うつの治療方法は?

子供を大切にしたいと思うなら、まずは自分自身を大切にすることだ。しっかりと運動し、健康な食事を心がけることでメンタルも元気付けられる。例えば赤ちゃんを散歩に連れていくこと。パートナーに休息を与えられるだけでなく、子供との良好な関係を早期から築くことができる。

他のお父さんに会ってみるのも参考になるだろう。父子をターゲットにした水泳やダンス教室はたくさんあるし、産後うつのケアをしてくれる団体も存在する。

父親になってから数ヶ月の間は、睡眠不足が大きな問題となる。睡眠不足がうつの要因となって、子育てが辛く感じるようになる。しかし、心配はいらない。生後6ヶ月を過ぎれば、赤ちゃんの睡眠パターンは驚くほどに規則的になる。睡眠が規則的になれば、父親の気持ちも徐々に楽になっていくだろう。

また、症状が重い場合はかかりつけ医に相談してみるのもいいだろう。オンラインセラピーや、産後うつ患者の自助会、運動サークルなどを紹介してもらえば、気持ちを回復させる助けになるはずだ。オンラインセラピーは電動挙動療法(CBT)によるプログラムで、日常的な不安を吐き出すきっかけとなり、うつの原因を特定してくれる。プログラムが終了したら、かかりつけ医が親身に結果を分析してくれるだろう。

ありがたいことに、現在の医学界は産後うつと真剣に向き合っているし、父親にとってそれが現実的な問題であることを認識している。子供を持つことは両親にとって巨大な試練だ。新たな責任が生じ、社会の範囲が広がり、財政的にも苦しくなって、父親の心の負担となる。覚えておいてほしいのは、これらのプレッシャーを感じるのはごく自然な流れであって、自分を大切にするのを忘れなければ、簡単にマネジメントが可能だということだ。

最初は難しいが、辛抱強くやっていけば子供との距離は縮まり、父親であるのも悪くないと思えるようになる。そして、最後にはかつて想像した父親に自分がなっていることに気づくだろう。


TEXT:Sam Skelding

兄弟誌FQ UKより転載



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