女性議員少数の日本! 女性活躍社会には男性の協力が必要不可欠
2018/10/30
日本における女性議員は極めて少数。多様な民意反映のためには、女性の政治参画は拡大すべきだ。しかし、女性が議員になるにはハードルもある。女性活躍社会を目指すためには、男性の協力も必要不可欠なのだ。
多様な民意反映のためにも
女性の政治参画は拡大すべき
政府は2020年までに政治家など指導的地位に占める女性の割合を30%にする目標を掲げている。裏を返せば、日本ではまだ女性の政治参画が後れており、それがGGIの低い順位につながっているのだ。
都道府県および市区町村議会における女性議員の比率
全国平均はわずか12.8%。20%以上は東京と神奈川のみ。
都道府県議会議員 10.1%(264名/2,614議席)
市区町村議会議員 13.1%(3,947名/30,101議席)
総務省「地方公共団体の議会の議員及び長の所属党派別人員調」より編集部が作成(2017年12月31日現在)。都道府県議会議員と市町村議会議員の合計に占める女性議員の比率。
【自治体首長などの女性比率】
知事は内閣府「地方公共団体における男女共同参画社会の形成又は女性に関する施策の推進状況」より(2017年4月1日現在)
都道府県議会議長は2017年11月1日現在(全国都道府県議会議長会調べ)
市区議会議長は2017年10月1日現在(全国市議会議議長会調べ)
町村議会議長は2017年7月1日現在(全国町村議会議長会調べ)
世界の国会議員が参加するスイスの列国議会同盟(IPU)の調査によれば、2018年1月時点の各国議会の女性進出は193ヶ国中、日本は158位だった。前年同月の163位から順位を上げたものの、先進国では依然として最低水準だ。アジア地域と比べても、中国の71位、韓国の116位よりも低い。
諸外国の国会議員に占める女性割合の国際比較
日本の女性議員は先進国内で最低水準。依然として低い割合にとどまっている。
※1.IPU資料より作成。調査対象国は2018年1月現在193ヶ国。
※2.一院制又は下院における女性議員割合。
※3.ドイツは1985年までは、西ドイツの数字。
かつて、1946年の衆院選では初の女性議員が39名誕生し、平成初頭には社会党系の女性国会議員が増えるなど、日本にまったく女性議員がいなかったわけではない。しかし、政治の世界は未だに男性中心だ。
その原因には、参入障壁の高さがある。会議、会食、出張などで時間を選びにくく、男性の協力なくしては育児・家事との両立が難しいという側面がある。また、選挙に出るための供託金の高さもネックだ。売名目的の候補者乱立を防ぐため、衆院選なら小選挙区で300万円が必要。しかも、有効投票総数の10分の1に満たなければ供託金は没収される。
多様な民意の反映のためにも、女性の政治参画の拡大は必要だ。特に、育児、介護など女性が担ってきた分野での改革では、これまでになかった視点で立案に活かせるだろう。