これだけは忘れずに! 我が子の誕生の時にパパがすべきこと
2018/09/07
我が子誕生の興奮にいつまでも浸っていたいけど、やらなくてはならないお決まりごとがまだまだたくさんある。お祝い事だから、いっそこれも楽しんじゃわなきゃね! 連載育児小説「野郎のための妊娠ガイド」第10章。
みんなへ誕生の報告
赤ちゃん誕生の報告は、家に帰って落ち着いてからの方がいいかなとは思っていても、パパになりたての身としては、ついつい病院の外に出て携帯で電話してしまいたくなるもの。
かく言う僕もその1人。僕の場合は、出産がかなり早朝だったけど、みんなが「赤ちゃんが生まれたら、できるだけ早く連絡して」と言っていたから、とりあえずそのとおりに電話したんだ。でも、電話を貰った親戚たちは、さすがに「深夜と早朝の寝ている間は勘弁して!」って一言、言えばよかったと後悔していたかも……。
だけど、みんな早朝だというのに嫌がりもせず、分娩の様子や赤ちゃんの顔が誰に似ているかとかを詳しく聞きたがってくれた。時折、分娩に付き添った疲労と溢れ出る感情で胸がいっぱいになって、うまく話すことができなかったりしたけど、こうして両親や親戚、友達1人1人に電話して話す度に、赤ちゃんが生まれたことやついさっき起こったことすべてが、自分の中で次第に現実のものとなっていくんだ。
そうそう、僕はそのとき出産祝いの一服を楽しみに葉巻を用意していた。病院の外でそのやたらデカいシガーとしばらく格闘したんだけど、11月の朝方の凍てつく風と、早く彼女と赤ちゃんのところに戻らなくっちゃという思いに、ヘビースモーカーの僕でもあっさり敗北。冬の外での一服を甘くみていたかもしれない。今になって思えば、ごく親しい人達だけに電話して、あとは他のみんなに知らせてくれるよう頼むくらいのアイデアは思いつくべきだったし、そもそも一服するなんて考えは毛頭やめておけばよかったんだ。人生はいつも勉強だね。
どうにも複雑な気持ち
出産直後のアドレナリン過剰で異常にハイテンションな数時間が過ぎると、君は自分がとんでもなく疲れていることに気が付くだろう。もちろん、出産を終えた彼女の疲労具合には足元にも及ばないんだけど……。
この疲労感は、君の赤ちゃんが夜泣きをしないような子じゃない限り、少なくとも最初の1年間は解消しないだろうねと先輩パパは口をそろえて言うはず。また、誕生から2〜3日して、やたらと自分が無力だと感じたパパもいるだろう。でも、これはとても当たり前のことなんだ。我が子の誕生を見届けた喜びは、どんな苦難や不安をも吹っ飛ばしてしまうはず。しかし、出産後のふとした瞬間、分娩室に入れてもらえたのは、実は看護婦さんが外で待つように言うのは気の毒だから、仕方なく入れてくれたんだとネガティブにとらえてしまうこともあるのさ。
ママと赤ちゃんはずっと一緒にいて、特に母乳をあげている場合はなおさらで、せっかく新たな家族が増えたというのに、君は疎外感みたいな何か複雑な気持ちになるだろう。でも、覚えておいて欲しい。彼女が好きなチョコレートとか雑誌とかを、寝巻きや洗面道具と一緒に持ってきたり、彼女の指示どおりにマッサージしてあげたりして、ときに妻にとって都合のいいパシリのように感じるかもしれないけれど、それでも君は非常に重要な役割を担っているんだってこと。ママと赤ちゃんと一緒に過ごす1分1秒がこれから築いていく新しい家族の絆を強くしていくんだ。