意外な事実が! 世界中から集めた早期教育の研究結果
2017/05/08
日本ではまだ数少ないが、海外では教育効果を探る大規模縦断調査が以前から実施されている。数々の調査で明らかになったエビデンス、今回は「EPPE研究」と「NICHD縦断研究」を紹介。
from UK
「EPPE研究」
(EPPE=Effective Preschool and Primary Education)
「EPPE研究」はイギリスで行われた太規模縦断研究で、就学前教育の「質」に注目しているのが特徴だ。約3000人の3~4歳児が対象となり、子供たちの通うプレスクールの質を3段階に評価。プレスクールに通っていない子供も含めて追跡比較調査が行われた。
表4は、3~4歳児の幼児教育と家庭環境の質が自己調整力発達にどう影響するかを示したもので、家庭環境の質が高いと自己調整力発達に好影響を与えることが分かる。しかし特筆すべきは、丸く囲った家庭環境の質が低い子供が質の高い幼児教育を受けた時の値。これは幼児教育の大きな可能性を示していると言えそうだ。
そして、幼児教育の質と11歳時点での国語(=英語)と数学の成績の関連を示したのが表5。やはり就学前教育の質が、子供の学力にも大きく影響を与えるという結果になっている。
EVIDENCE
幼児教育と家庭環境の質が
自己調整能力や学力に影響あり