【ヒュー・ジャックマン】FOCUS ON SUPER DAD
2013/09/01
不老不死の肉体、あらゆる物質を切り裂くかぎ爪、そして孤高の魂……。ハリウッドが生んだもっとも過激なヒーロー、ウルヴァリンの最新作、『ウルヴァリン:SAMURAI』の日本公開を前に、主演ヒュー・ジャックマンが来日! ヒューはいかに演じ、いかに子育てをし、家族との時間を作るのか?
生きる理由、本当の自分を見つけるのは誰にとっても大切なこと。
荒々しく屈強なかぎ爪であらゆる物質を切り裂く孤高の戦士、ウルヴァリン。『XMEN』シリーズの最新作『ウルヴァリン:SAMURAI』(日本公開9月13日)で、6度目のウルヴァリン役を務めるヒュー・ジャックマンが映画『レ・ミゼラブル』以来8ヶ月ぶりに来日した。
ヒューといえばハリウッドでも随一の人柄の良さで有名。しかもイクメンにして愛妻家、そして何より親日家。好物は寿司。13歳になる長男オスカー君と8歳の長女アヴァちゃんの2人の父親である。
撮影は長期に渡ることも多いが、どのように子育ての時間を作るのか。「2週間以上、家族と離れないのが約束なんだ。それを守るために仕事を断らなくちゃいけないこともあるけど、なんたって家族が第一だからね。だって、僕の本当の生きがいは妻デビーと子供たちだから。妻が隣にいてくれて本当に幸せだと思う。彼女がいるおかげで僕は落ちこんだり苦しんだりした時でも頑張れるんだ」。
オーストラリアのシドニー郊外で、イギリス出身の両親の元、5人兄弟の末っ子として生まれたヒューは、8歳のときに衝撃的な経験をする。母親が家族を捨て、イギリスに単身で帰ってしまったのだ。ヒューにとって、家族が一緒にいることの大切さはそんな体験からも身に染みていると言えよう。
「家族が僕の世界の中心さ。僕はいつも、子育てのためにもっと何かできないかを考えているよ。子供がいると、自分勝手ではやっていられないんだ。家族のことを考えるフリなんかしても、子供は全部お見通しだからね。たとえば1時間しか会えない休み時間でも家に急いで帰って100%を子供に捧げるんだ。大事なのは、家族に、自分たちが何よりも優先されていると実感してもらうことだと思う」。
8歳年上の奥さんとの体外受精に何度も失敗し、その末に養子をとることを決意。オスカー君が生まれる瞬間には立ち会い、しょっちゅう彼に「きみはうちに来るべくして生まれてきたんだ」と話すという。「オスカーは僕に、何よりも彼の父親であってほしいと願っている。道端で呼び止められたり、僕がヒュー・ジャックマンであることに気づかれるのを嫌がっている。思春期を迎えて、友だちにはウルヴァリンのことを『僕のパパとウルヴァリンは似ても似つかない。パパはタフでもないし、クールさもまったくない』と話しているようだね。そのくせ女の子には『パパはウルヴァリンなんだぜ』と自慢しているようだけど(笑)」。
ヒューが参加したニューヨークの子育てイベントのトークを聞いても、いかに子育てを優先しているかがわかる。「2人の子供の父親になって僕は、より母親に共感し、理解するようになった」という。自分の母親が彼を出産した後、産後うつ病にかかり入院していたこと、母親が移民であったこと、父親が1日中仕事に出ていたことなど、父親が家族を守ることの重要さがわかっているのだ。
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