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子供の自主性を高めるには? サドベリー教育で学べる重要な「気付き」

子供の自主性や意欲を高めるには、意外にも「ぼーっとしている時間」が重要だ。習い事や勉強を強制させるだけでは決して学べない大切な「気付き」をサドベリー教育は尊重する。そんなサドベリー教育の理念や教育法を見ていこう。

子供に強制をしない!
サドベリー教育とは?

サドベリー教育はニューヨークのコロンビア大学で物理学や科学史を教えていたダニエル・グリーンバーグが、理想の教育を実現するため、1968年にサドベリー・バレー・スクールを開いたのがはじまりだ。

「この学校の目的は、学習が自己の動機、自己管理、自己批判によって最善のかたちでもたらされるとの原則に基づき、コミュニティとしての教育環境を創設、維持するものである」(サドベリー・バレーの規則より)という理念のもと運営されている。


子供たちに一切の強制をせず、一日中遊んでいてもいい。また、子供たちが「教えてほしい」と思ったときに「協定」を結ぶことで〈クラス〉が成立し授業が行われるのが特徴だ。学校のルールの制定、予算管理、スタッフの採用・解雇など、学校運営のすべての決定に子供たちが関わる。最高決定機関である「全校集会」で子供もスタッフも同等に1人1票の権利をもち「民主主義の学校」ともいわれている。

<サドベリー教育のキーワード>

●人間は生まれつき好奇心をもっている
●自分のしたいことをすれば最適な学びが得られる
●大人の手助けが必要な場合は「協定」を結ぶ
●大人と子供は対等な発言権をもつ

自発性や意欲が
生まれる仕組み

「充実していて豊か」な人生をおくるには自分自身のモノサシが必要だ。それがそのひとにとっての「人生の羅針盤」になる。自分の「人生の羅針盤」の存在に気づき、それを使いこなせるようになるためには、実はぼーっとする時間が大切。ぼーっとする時間から自発性や意欲が生まれるのだ。

教育熱心な親は、たくさんの習いごとをやらせたり、幼児教育を受けさせたり、塾に通わせたりするが、その手のことをやりすぎて、子供からぼーっとする時間を奪ってしまうのは非常に残念なことだ。


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TEXT:TOSHIMASA OTA

FQ JAPAN VOL.51より転載

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