体重が増えるのは「共感妊娠」!? 子供ができてからパパが経験する3つの変化
2019/04/23
子供ができると、母親と同様に父親の身体も変化する。今回は、妻の妊娠・出産後に、男性に生じる3つの変化を紹介しよう。
“父性”が芽生える
ホルモンが増加!?
プリンストン大学の心理学の研究によれば、父親になった男性は重大なホルモン変化を経験するそうだ。子供が生まれると、エストロゲン、オキシトシン、プロラクチン、グルココルチコイドといったホルモンが増加するとされている。
エストロゲンは女性ホルモンとして知られているが、男性の生殖機能を健康に保つためにも必要なホルモンだ。オキシトシンは子供への愛情を増進するという報告があり、プロラクチンは”父性的な振る舞い”に影響するとされている。
子供が生まれると、テストステロンが減少し攻撃性が減退するという研究もあるが、一方でテストステロンが増加して、子供に対し”保護的な振る舞い”を見せるようになると指摘する研究もある。
体重が増える
「共感妊娠」って?
生物学の研究では、オスの哺乳類は、メスが妊娠すると体重が20%ほど増加することが指摘されている。体重の増加は、オスにポジティブな影響を与え、赤ちゃんが生まれたときに費やされるエネルギーも比例して増加するとされる。
研究者たちはこれを「共感妊娠」とよぶ。体重の増加だけではなく、吐き気や頭痛、背中の痛みなどといった女性の妊娠時の症状を、男性が共有することもあるのだ。
脳が活性化!
子供ができると、男性の前頭前皮質が拡大するという研究もある。脳の最前に位置する前頭前皮質は、複雑な認知行動、パーソナリティの表現、物事の判断や社会的振る舞いなどに影響を及ぼす。
子供の誕生は、父親の脳に新たな神経細胞を生じさせたりもする。ある実験では、子供が生まれた父親のハタネズミの脳の海馬領域で細胞の成長が見られ、記憶力が向上したという報告もある。
父親になることを恐れる人もいるだろう。しかし私たちの身体は、自然と「最高の父親」になれるよう、変化していくようにできているのだ。
TEXT:Andrea Oldereide
兄弟誌FQ UKより転載