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「流産」「産後うつ」の症状と、夫が理解しておくべきこと

妊娠の5件に1件が
流産という事実

残念なことに流産が起こる確率は、少ないとは言えない。流産が起こってしまったら、どんな医療手段を使っても治すことはできない。医療専門誌によると、妊娠の5件に1件は流産しているとのこと。

もし流産が起こってしまったら、君たち2人にとって、とても耐えがたい精神的ダメージを受けることになる。多くの場合、流産すると最初に出血があって、それが何日も続いて、時には1週間以上続くこともあるらしい。

ただ、妊娠初期は正常な状態でも出血することがあるので、出血があったからといって、必ずしも流産に繋がるとは限らない。流産の場合は、出血に加えて激しい痛みがあるので、それを見逃さないようにしよう。



ほとんどの女性は、自分が妊娠しているとわかるより前に流産しているとか、何か異常があると産婦人科に行くより前に流産していることが多い。

「妊娠して子供ができます」という発表をいつやるかは君たち2人が決断すること。いずれにしても僕のアドバイスとしては、まずは家族とごく親しい友達だけに知らせて、他の人に発表するのは、彼女が明らかに妊娠したとわかるくらいになってからにした方がいいと思うよ。

次のチャンスに恵まれるために
何をすべきか

何か悪いことが起こったときに、人は誰かを責めたくなるのが普通だけど、これに関しては責任のありかを考えても仕方がない。流産が起こるのは誰の過失でもないんだ。君のせいでもないし、もちろん彼女のせいでもない。

悲しくも、多くの人が自分のやったことや起こった出来事なんかを思い返して流産との相関関係を見つけ出そうとする。あのとき言い争って感情的になったのがいけなかったのか、あの3杯目のワインを飲むべきじゃなかったのか、なんてね。

でも、そんなことのせいで流産が起こったんじゃないし、そんなこと考えることは全く無駄で非生産的なことだ。辛いけど、そうなる運命だったんだと受け入れる努力をしよう。流産は、最初から完全でなかった妊娠を本能的に終わらせる“体の防衛手段”だと主張する婦人科医も多い。

流産は、自分たちのコントロールの及ばない原因で起こるものだから、僕たちが次の機会のためにできることはほとんどないと言っていい。でも、受精を促進して妊娠の機会に恵まれるために、ライフスタイルを改善することはできるだろう。

流産という不幸な出来事をきっかけとして、君と彼女2人が、より健康的な生活をするようになるんだ。運動不足の人は手始めに運動を始めるとかね。ヘルシーな食事をして、余分な体重を落とし、さらにアルコールも控えめにすれば、また妊娠のチャンスに恵まれる可能性は高くなるってわけだ。

予期せぬ問題が
起こってしまったら

何か問題が生じたときに、親である2人に与える精神的影響はそれぞれ個人の気質によって違うだろう。君たちが「ちょっと戸惑う」程度か、「かなりの打撃を受ける」かは、君たちの問題であって、他人がとやかく言うべきでない。人はそれぞれの方法で悲しみや喪失に対処するのであって、こうあるべきとかなんてことはないんだ。

理解されていないと孤立しているような気持ちを感じることもあるだろう。こんなときは彼女がパートナーとしてそばにいることを思い出して。悲しみを感じるのは自然な反応なんだから受け入れなくちゃいけない。2人で時間をかけて癒すんだ。

どんな問題が起きて妊娠と出産が困難になったとしても、重大な決断をするのを助けて支えとなれるのは、彼女にとって君しかいないのだから。

PROFILE

ジョン・スミス

世界的ベストセラーとなった「The Bloke’s Guide to Pregnancy〜野郎のための妊娠ガイド〜」の著者でもあり、英国版FQ をはじめ多くの育児雑誌でコラム等を執筆する。


Translation >> MIDORI MIURA

FQ JAPAN VOL.14より転載

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