子育てにも応用できる! 親が知っておきたい「ダイバーシティ」の歩み
2018/12/04
子供に起こるどんな”想定外”も
受け入れる力が必要
皆さんの子育てに当たっては、子供が様々な意味でマイノリティであろうがなかろうが、具体的な教育方法以前に、ここまで話してきた「自然の摂理」「自然主義的な知識」を隅々まで「頭で」理解する必要があります。
徹底的に理解すれば、皆さんが直面する具体的現場に即した様々な方法を思いつけるはずです。少なくとも「適応を押し付ける」今までのやり方を止められるはずです。
さらに進み、「自分には分からない世界だが、この子の不思議さはその世界を生きていく資格を意味するんだ」「自分が生きていられるのも、御先祖様々のダイバーシティのおかげなんだ」と考えられるようになれば、なお善い。子どもは1人ひとり違うから、必ず起こる想定外のことに「ぜーんぜん大丈夫!」と構えられる能力が親に求められます。くれぐれも神経質に右往左往しないように。
PROFILE
宮台真司
1959年宮城県生まれ。社会学者。映画批評家。首都大学東京教授。公共政策プラットフォーム研究評議員。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了(社会学博士)。『日本の難点』(幻冬舎)、『14歳からの社会学』(世界文化社)など著作多数。
FQ JAPAN VOL.48より転載