母乳派? 粉ミルク派? パパも知っておくべき”授乳方法の選択”
2018/12/02
彼女の決断を支持しよう
母乳にしても粉ミルクにしても、パートナーにあった方法を、君は尊重すべきだ。母乳派は粉ミルク派が、どうして痛みに屈して転向していったのか理解することができない。母乳派の人たちは、母乳で授乳することによって生まれる親密感を享受して、それが自然で当たり前の姿だと感じている。
一方、粉ミルク派はといえば、自分が母乳で授乳ができないことに悔しさと、さらに、自分は「挫折した」とすら感じている人もいるんだ。もちろん、母乳育児は自然な方法だけど、粉ミルクによる授乳だって利点はある。粉ミルクは母乳よりお腹にたまりやすいから、赤ちゃんは満足して、よく眠ってくれるんだ。粉ミルクには免疫抗体が不足していること以外は、どちらが優れているかなんてそれほど大きな違いはないんだ。もしあるとすれば、粉ミルクはビックリするくらいお金がかかるということかな。
彼女がどちらの道を選んだとしても、結局同じ結果が待っている。それは、赤ちゃんはどんなに授乳後、満足しても、3時間後にはまた授乳をしなきゃならないってこと。少なくとも、哺乳びんなら、君も授乳する機会が与えられる。それがどちらであっても、彼女の決断を支持しよう。君たちの子供がちゃんと栄養を取って、すくすく育つことが、何よりも大事なことだからね。間違っても、君が母乳育児を強要するようなことは言ってはいけないよ。
粉ミルクは”温度”が重要
もし君の家庭の選択が母乳育児でなかったなら、粉ミルクについて知っておかなくちゃならない。ミルクの作り方は単純で、粉ミルクと同じ量の水を入れればいい。大体、1回分120mlくらいだ。ただ、気をつけるべきことは温度。理想は母親の体温と同じ暖かさにすること。冷たくても、熱すぎてもいけないんだ。
初めてのうんちが
黒っぽいのはなぜ?
君の赤ちゃんの最初のうんち。退院してから1日か2日で遭遇することになるけど、これがまたつい凝視してしまうほどの代物だ。だいたい、黒と緑がまざったゼラチンのような硬さと粘りがあって、おしりを拭くのに一苦労。実は「胎便」というもので、死滅細胞や羊水、胆汁とか粘液が、お腹の中にいた9ヶ月間に蓄積されたものらしい。
しかし、これは赤ちゃんの便通が開通状態に達したという確かな証拠。彼女の主治医や助産婦さんは胎便が出たか必ず確認をするだろう。うんちが黒緑なのは最初だけ。その後2、3日もすれば、君の赤ちゃんのうんちは、母乳やミルクの排泄物となるから、安心してほしい。
~続く~
プロフィール
ジョン・スミス
世界的ベストセラーとなった「The Bloke’s Guide to Pregnancy〜野郎のための妊娠ガイド〜」の著者でもあり、英国版FQ をはじめ多くの育児雑誌でコラム等を執筆する。
Translation >> MIDORI MIURA
FQ JAPAN VOL.12より転載