女性議員少数の日本! 女性活躍社会には男性の協力が必要不可欠
2018/10/30
議員と家庭の両立がハードル
男性の協力は不可欠!
今年5月、「政治分野における男女共同参画の推進に関する法律」が施行された。各政党に男女の候補者数をできる限り均等にするように促す議員立法だが、罰則規定がなく努力目標である。そのため、どれほど効果を発揮するかは未知数だ。
一方で、世界では多くの国がクオータ制を導入している。これは、政党からの候補者数や議席に、一定割合の女性数を割り当てるものだ。しかし、この制度にも賛否両論ある。
例えば、一定割合の女性を割り当てることは「即効的に女性議員の数を確保できるという点でメリットがある」。しかし、「数で縛れば能力のない女性も入ってくる。そもそも女性で議員になろうと希望する人が少ないから、男女問わず政治に参画したいと思える土壌作りが大事だ」といった反対意見も根強い。
能力という点でいえば、男性でも政治家として不適格と見られる人もいるため、男性・女性といった比較自体に意味はない。むしろ、問題は女性の候補者数をどう増やすかだ。内閣府の調査では、女性の地方議員へのアンケートで、78.6%が、「(一般論として)女性地方議員が少ない原因として考えられる理由」に対し、「議員活動と家庭との両立が難しい」と回答した。
やはり、育児・家事関連にかかる女性の時間を男性の協力で減らさない限り、政府が目標とする女性活躍社会の実現には時間がかかりそうだ。
Text>>KOUSUKE OONEDA
FQ JAPAN VOL.48より転載