佐賀・宮崎・山口の県知事が妊婦体験する動画が話題
2018/07/20
佐賀・宮崎・山口の3県の県知事たちが、妊婦体験する動画が話題を呼んでいる。3人の県知事はいずれも男性だ。珍しい動画を作成した背景には「日本人の夫は"世界一"家事育児をしない」という不名誉な調査結果があった。
男性県知事たちが妊婦体験
動画は既に20万回超の再生回数
佐賀・宮崎・山口の3県の知事たちが、妊婦体験にチャレンジした動画が話題だ。YouTubeにアップされた動画は、既に20万回以上の再生回数を記録し、現在も増え続けている。
3人の県知事は、いずれも男性。動画では、彼らが重さ7.3kg(妊娠7カ月相当)の妊婦ジャケットを着用し、身重のからだで家事をこなしたり、両手に荷物を持って歩道橋の階段を上がる様子などを見ることができる。
珍しい動画を作成した背景には「不名誉な調査結果」があった。国際社会調査プログラム(ISSP)の調査によると「日本人の夫は”世界一”家事育児をしない」のだという。さらにその中でも、九州・山口地域の男性は、家事関連に携わる時間が全国平均よりも短く、妻は夫に比べると約7倍も働いているといわれている。
そんな状況を改善するために、九州・山口の各県と経済界がひとつになり、「九州・山口 ワーク・ライフ・バランス推進キャンペーン」と銘打ったキャンペーンを実施。冒頭の妊婦体験動画は、その一環として制作されたものだ。「仕事と生活の両立」を大切にすること、また、子育てに優しい職場づくりを推進していくという。
キャンペーン特設サイトでは、妊婦体験の動画だけでなく、「ワーク・ライフ・バランス読本」をPDF形式で無料ダウンロードすることも可能だ。さまざまな統計データからワークライフバランスの重要性を説き、九州・山口地域の先進的な企業の取り組みなどを紹介している。
地方自治体のトップである県知事が妊婦体験をするという画期的な試みで、夫の家事育児への参加を促進する九州・山口地域。まさに体当たりで「世界一、夫が家事育児をしない地域」の汚名を返上しようという、本気度が伝わってくる。
DATA
知事が妊婦に|九州・山口 ワーク・ライフ・バランス推進キャンペーン