〈第1回〉スーパーDAD養成講座 新米パパの苦悩とは?
2018/04/04
日曜日:父親の威厳が!
今日は会社の同期のタカハシが家に遊びに来た。既に3歳の子供がいるタカハシは、子育ての事となるといつも先輩ヅラ#08しやがる。10%は勉強になるが、残りの90%は正直うっとうしい。
しかもこの男、妻に「こいつ、家庭を省みない性格だから、子供になつかれてないんじゃないの?」ときた。アホか。オレと息子のLOVEな生活を知らないくせに。いいかタカハシ。息子は俺を大好き#09なんだぞ。「見てろよ!」とムキになって息子を抱き上げる僕。
しかし……息子は堰を切ったように泣き始めた#10。ぐぇええええん!!ヤバイ。それを見た妻は、あわてて僕から息子を奪い取る。一瞬で泣き止む息子#11。そして、僕は面目丸つぶれ。泣きたいのは僕のほうだ。
【解説と考察】
#08 先輩ヅラしやがる
『FQ JAPAN』調べによると、意外にも育児の相談は「同僚や友人にする」という回答が多い。自分や妻の父母よりも、同年代の意見のほうがよりリアルなのだろうか。
#09 息子は俺を大好き
たしかに妻がいない時間(たとえばお風呂の時や、まれに妻が外出している時)には、よくなつくのは事実。
#10 息子は堰を切ったように泣き始めた / #11 一瞬で泣き止む息子
(#09より)しかし、妻が一緒にいる時は完敗。「ママがいい〜!」ならまだいいが、「パパはイヤ〜!」となると相当ヘコむ。1歳〜2歳の子供にとっては、今のところ「父親はナンバー2である」と言わざるを得ない。
月曜日:妻よ、なぜキレる!?
今日、仕事が早く終わったので、タカハシと飲みに行った。「いや、昨日はまいっちゃったな。いつもは大喜びなんだけどね」。昨日、息子に泣かれた事を必要以上に弁解していると、「大丈夫、そのうち子供はお父さんとお母さんの使い分けをするようになる。カミさんと張り合ってもしょうがないぜ#12」とタカハシ。
出た。得意の育児論だ。こいつはいつも、大したことないことを意味深に言いやがる。まあ一理あるかなと思いつつも、フンフンと聞き流しておく。しかし、これが裏目に出てしまった。タカハシの育児論は延々と続く。で、結局いつもと同じ時間に帰ると、普段なら子供を寝かしつけている妻が起きていた。
アルコールですっかり気分がよくなっていた僕は、「今日は仕事が早く終わったから、タカハシと飲んできたんだよ」と報告する。しかし……「早く終わったのなら、早く帰ってきなさいよ!!ムキー!」。エエエエエェ〜!? 妻はなぜか、ものすごく怒っていた#13。いつもと同じ時間じゃないか。……女は本当にワカラン。
【解説と考察】
#12 カミさんと張り合ってもしょうがないぜ
3歳以上の子供を持つベテランDADならではの一言。1〜2歳までは、どうしても“お腹の中からの付き合い„である母には勝てない。しかし、理屈が備わる3歳頃になると、母親ではなく父親に望むことも増える。つまり、ナンバー2からオンリーワンになる時が必ず来るということ。
#13 妻はなぜか、ものすごく怒っていた
仕事が早く終わったからこそ飲んだ。仕事が早く終わらなければ寄り道することもなかった――つまり、妻にとってはどちらも同じことじゃないか。「なのになぜ怒る?」という理不尽な疑問。
監修/遠藤雅大 (父親ポータルサイト『アットホームダディ』管理人)
FQ JAPAN VOL.03より転載