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インタビュー

水嶋ヒロ、妻の産後復帰を支えた睡眠メソッド

結婚後、会社を立ち上げて独立をし、意図的に表舞台から距離を取った水嶋ヒロさん。全ては仕事よりも大切な夢の実現のためだった。

 「温かい家庭を築く」
それが少年時代からの夢

2009年、病を患い活動を休止する妻を支えたいという思いで、結婚を決めた水嶋ヒロさん。その漢気のある決断が、当時話題になった。それから6年後、2人の間に待望の第1子が誕生。水嶋さんは今でも その日のことを鮮明に覚えている。

「生まれてきた娘は、当たり前かもしれませんが、頭で想像していた姿とはまったく違ったんです。

彼女の大きくて清らかな瞳に見つめられると、まるで全てを見透かされているような、そんな気がしました。この子のために、しっかりしなきゃって思ったんですよね」。

俳優、クリエイター、経営者として成功してきた水嶋さんからは想像できないかもしれないが、本当の夢は自己実現ではなく、まったく違うカタチのものだった。

「子供の頃スイスに住んでいたんですけれど、差別やいじめにあったりして、毎朝学校に行くのが嫌で仕方がなかったんです。

暗い気持ちで外を眺めると、いつも決まって家の前の通りを仲の良い老夫婦がお互いを大事そうに支えあいながら散歩をしていて、『僕もいつか誰かとああなりたいな』って思って。温かい家庭を築くことがその頃から一番の夢。娘が生まれたとき、その夢が更に叶ったと思いました」。

古い常識を捨てて始めた
快眠メソッドで子育てが楽に

ようやく授かった宝物。だからこそ水嶋夫妻は、娘を迎える環境を整えることに最善を尽くした。

「生まれて1ヶ月くらいから、『ジーナ式』という睡眠メソッドにならい、娘を一人で寝かせています。もちろん、不安もあるので、ベッドの下には呼吸に異常が生じた時にアラームが鳴る機械を置いて、暗闇でも見える赤外線カメラを設置しました。

これを実践すれば、早い段階から妻も僕もしっかりと睡眠をとれるようになるんじゃないかと思いました。家族みんなが快眠であれば、よく言われる子育て初期のストレスがかなり減るはずだし、産後早めに仕事復帰したいと願う妻の希望も叶えやすくなります。

娘が一人でも安眠できる部屋をつくるため、出産前に家を引っ越すなど、考えられる最善の環境を整えました。その甲斐あって、生まれて8ヶ月経つ頃には夜7時から朝7時までぐっすり。

妻は産後6ヶ月でステージに復帰できました。基本的に自分よりも妻のことが大事なんですよ。だから妻のためになんでも協力するのは当たり前のことなんです」。

家庭のためなら
どんな労力も惜しまない

水嶋さんは毎朝娘さんを保育園に送っていき、ほぼ毎日、一緒にお風呂に入っている。家族のために時間を使い、残りの時間で仕事に打ち込むという生活だ。

「家族のために自分の人生を犠牲にしているんじゃないかと言われることもありますが、そんなことは全くありません。温かい家庭を築くことが夢だから、それをおろそかにできないだけ。

2009年に独立をして自分で会社を立ち上げたのも、活動を休止していた妻の復帰を支えることが目的で、そこから7年間裏方に徹して経営をしていました。隙間なく役者をやっていた頃の働き方を続けながら、今のライフスタイルを実現することは100%無理です」。

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