走り方がヘンな子ほど伸びる!? かけっこの秘策
2017/09/25
運動会シーズン到来! しかし、子供の足が遅い? 走り方がなんだかヘン? もっと足が速くなる方法があるなら知りたい! 足が遅い原因、足の速い子の特徴について、かけっこ教室のジョギングトレーナー山口浩輔氏に話を聞いた。
”走る=脚力”じゃない!
足が遅い原因は全身の使い方
横浜市を中心に子供向けの「かけっこ教室&家庭教師」を運営するジョグスケ代表の山口浩輔氏は、「個人差は当然ありますが、1回のレッスンで50メートル走であれば平均1秒はタイムが上がります。」という。
「足が速い子供と遅い子供の差は、無意識で走った時に、身体が上手に使えているかどうかです。太っていても、靴のサイズが多少合っていなくても、意外と足が速い子供は多くいます。
足が遅い子供は、“走る=脚力”というイメージがあるので、足運びの意識ばかりが強くなり、腕振りと足運びの動きや強さがバラバラになることが多いですね。走ることは全身運動なので、いかに上下の動きをリズムよく揃えられるかで、一歩で進める幅に差が出てきます。」
姿勢は前のめりにしない!
骨盤から上は真っ直ぐに
正しいフォームを身につければ、走り方にヘンな癖がある子供の方が、タイムが伸びるという。しかし、大人の癖はそう変わらないため、子供のうちから見直すのがカギ! 「効率的な動きから始める」ことが大事ということだが、例えばどんなことなのだろうか。
「走りを速くする為には、無駄な動きをなくしていくことが大切です。例えば、姿勢が前のめりになってしまうと、振り上げる脚の可動範囲が狭くなり、身体のバランスが崩れないよう、着地点が身体より前方にいってしまいます。そうなることで、『着地→体重が乗る→蹴る』という流れになるのです。
極端な言い方ですが、走る際は骨盤から上は、地面に対して真っ直ぐな方が、『脚を上に振り上げる→振り上げた反動で地面を強く押す』という、よりシンプルで速い足運びにすることができます。動きをシンプルにすることと、上下の動きを連動させて、繰り返しのトレーニングで動作に慣れることが大切です。」
身体の動きが定着すれば
走ることに得意意識が持てる
一度ついた走り方の癖はすぐには直らないもの。1回レッスンを受けて効果を感じても、いつの間にかフォームが元に戻ってしまっていた……なんてことも。では、正しい走り方が身につくにはどのくらいの期間が必要?
「身体の動きが変わるのには、個人差がありますが、約3ヶ月間と言われています。僕の教室の場合は、その期間に1~2週間に一度ご受講頂けることをお勧めしています。走り方のコツを頭で覚えるのは一回のレッスンでも十分可能ですが、それを身体に定着、癖づけるためには、ある程度の期間が必要なのです。
正しい走り方が身につけば、走る事に対して、得意意識が持てるようになり、『ただ走る』ではなく、どうすればもっと速くなれるか『考えて走る』ようになります。その意識は、今後スポーツをする上で大切な財産となります。今後に活かせることを考えれば、決して長い期間ではないと思います。」