子供の「なんで?」に応える6つの秘訣
2016/10/28
子供たちに次から次へと聞かれて答えに困ってない? それで悩んでいるのは、あなた1人じゃない。“幼い子供たちは1日に8つも質問をする”と英国の1100人の親たちが明かした。
英国のあるパパがこう話した。
「私は、子供たちが思いついてくる質問が大好きだ。なぜかって? 例えば私の長男は科学に魅了されていて、『1ヶ月が何でできているか』をずっと知りたがっていたりする。次男は想像力がとても豊かで、彼はいつも『僕たちは生きているの、それともこれは夢なの?』って聞いてくるんだ。彼らが一生懸命悩んでいる姿、成長していく様を見ているのが、とても楽しいんだ」。
このパパは、子供たちの質問に対して、ほぼ理想的なスタンス(対応)をとっていると言える。答えは言わずに子供たちが想像し、答えを探すように仕向けているからね。イギリスの親たちのほとんどは、予想もしなかった子供からの質問に、答えを探し回ったりしている。子供の代わりに答えを探そうとね。
最近行われた1100人の親に対する世論調査で、幼い子供は日に8つにも上る質問をし、親たちは少なくとも、その半分に対して答えるのに窮していることが判明した。では、どんな質問に困るのか?
それは、いつの時代も親たちを困らせてきたものばかり。
例えば新しい弟や妹の誕生についてに関する質問が最も困らせられると分かった(52%)。一方、調査を受けた親たちの4分の1は、「なんで空は青いの?」や「なんで星はいっぱいあるの?」といった科学的な質問に困っていた。
答えを知らない時に想像にまかせて答えるのは簡単だが、この絶え間ない「質問攻め」と「ひらめきの瞬間」は、子供の成長にとって実は良い兆候。例えば「なんで?」の質問は、言語の発達における重要なステージで、学校に通う前から学ぶ準備を始める〝準備運動〞みたいなものなのだ。
そこで、親が子供たちともっと上手にコミュニケーションをとるための6つの秘訣を教えよう。
1 時間をかけて聞く
子供が質問する時は、彼らとの会話にしっかりと身を投じる(子供が何歳であろうとも)。そうすることで、彼らが社会に対する理解を深めるのを助け、好奇心を後押ししてコミュニケーション能力が発達する機会を与えられる。すべてに対する答えを知らなくても大丈夫。一緒に物事を調べたり、子供たちがどう思うかについて話してみよう。
2 顔と顔を合わせて会話する
顔を見て対話することは子供のコミュニケーション能力の発達にとって良い助けになる。話すときはしゃがんで、同じ目線になるのを確認して、子供が楽にあなたの表情を見えるようにしてあげよう。それは、あなたにとっても利点がある。子供の多彩なリアクションや表情を見ることはリラクゼーション効果もあるからだ。
3 気が散る場所から離れる
周りの雑音が少ない場所の方が、すごく楽に会話できる。テレビやパソコンは音を消すか小さくして、あなたの子供が何を質問しているのか、集中して耳を傾けよう。会話をするために静かな場所を確保することは、子供があなたの言うことを聞いて理解し、集中力と聞く力を養うとても重要な行為だ。
4 辛抱強く待つ
幼い子供は、あなたが言ったり行っていることに対して、すぐに興味を失ってしまうこともある。これは就学前の子供や幼児にとってはごく当たり前のこと。さらに、子供は大人より、聞いたことを処理するのに長い時間がかかる。時には12秒もかかると言われている。子供があなたの言うことに反応するまでには、たっぷりの時間が必要だ。辛抱強く待ってあげよう。
5 関心があることを示す
大事なのは、あなたが子供に対して興味を持っていて、会話や遊びに加わる準備ができていると知らせてあげること。そうすることで、子供は、あなたの言動・行動により興味を示し、質問しやすい環境が整う。
6 楽しむ
子供の質問に向き合うのは一緒に過ごす特別な時間だから、喋ったり、遊んだり、お互いのことや周りの世界のことを知るのを楽しもう。これが一番大事。
Text » FQ UK
FQ JAPAN VOL.39(2016年夏号)より転載