農園で収穫体験! 採れたて京野菜で感じる「農業」
2016/06/28
今回は父子で出かけたい日本の「食」を感じる旅と題し、独自の食文化を持つ京都をみてみる。
「食育」とは、人生に必要な「食」の知識をきちんと学ぶこと。毎日の食事を通して実践できればいいけれど、バタバタと過ぎて行く日常の中で、一体何をすれば良いのやら……。そんな父親の密かな悩みを解決するヒントが、「旅」にあった!今回は父子で出かけたい日本の「食」を感じる旅と題し、独自の食文化を持つ京都を見てみる。
「農」と「食」の体験が一体に
ブランド京野菜で学ぶ農業
三方を山に囲まれ、良質の水や肥沃な土壌に恵まれた京都は、農村部と都市部が近接しており、食の循環を作り出しやすく、独自の食文化を発展させてきた。中でもいま世界的に注目されているのが「京野菜」。今年30周年を迎えるグランドプリンスホテル京都では、自分で収穫した京野菜をホテル内レストランでフレンチとして楽しめるという、まさに「農」体験と「食」が一体となったプランを実施していた。収穫場は100年以上の歴史を持つ農家「森田農園」。ブランド京野菜が多く育っている。
農園では、野菜作りの裏話や美味しい食べ方などを教えてくれるため、収穫を楽しみながら、農業について学ぶこともできる。シェフによって調理された、ホテルに持ち帰ったばかりの新鮮な野菜の味は、また格別。子供の野菜嫌いを克服できる良いチャンスにもなるだろう。こうした、学校の中では味わえない職業体験や、自らの手が加わった食事を経験することにより、子供たちの興味や感動が引き出される。旅先でしか味わえないそんな思い出深い体験は、間違いなく子供の成長に繋がることだろう。
ホテル周辺は緑に囲まれており、空気も美味しい。
独自の発達をとげた「京野菜」
古くから文化の中心として栄えてきた京都は地理的に海からは遠く、鮮魚などの入手は困難だった。また、多くの寺社を内包した土地柄から精進料理が発達した。こうした背景から、土着の品種として発達した「京野菜」が誕生。西洋野菜が掛け合わされていないのが特徴だ。豊かな水をたたえた盆地で、夏は暑く冬は寒いという条件も、野菜の育成に一役かっている。現在では国内のフランス料理やイタリア料理などの食材として注目を浴びている。
Text » CREAITIVE MOM’S LINK
※FQ JAPAN VOL.36(2015年秋号)より転載