過保護は子供の成長を妨げるのか?
2016/03/17
子供に理想的な大人になってもらうためにも、まずは親の心配性を和らげることが何よりも大切なのだ。そこでジル氏は6つのアイデアを提案する。
1 子どものプライバシーを確保しよう
誰でも、子供の頃にはお気に入りの遊び場所というものがあったはず。これらの多くが、大人の目から遠く離れたところにあったのではないだろうか。つまり、自分が自由になれる場所こそが子供の好きな場所だったりするのだ。きっとこれはあなたの子供も同じ。子供の行動区域をすべて把握しようとするのはやめよう。
2 噂話に惑わされないリテラシーを持つ
子供に与えるものについては自分で調べ、親同士の噂話から情報を得ようとしてはならない。「他の親に『それは危険だからやめよう』と言われたとしても、真剣に受け止めてはいけない」とジル氏は言う。「ここ20年、植物の毒で亡くなったイギリスの子供が1人もいないことをあなたはご存知ですか?」(ジル氏)。
3 友達とたくさん遊ばせれば子供は自然と育っていく
子供には、友達と一緒に長い時間遊ばせることが大切だ。彼らを家に呼び、ある程度のルールは決めるにしても、彼らの想像力に任せて自由に遊ばせよう。どれほど彼らがお互いから学んでいるのか、その多さを知ったらきっと驚くだろう。
4 決して干渉しすぎず自分で考える力を養う
子供たちの発達のために、〝後ろから見守ること〞、〝自分で問題を解決させること〞を覚えるべきだ。もちろん本当に大変になった時には助けられるよう、常に観察しておくことも大切。これは子供の自信を養うだけではなく、子供たちのできることとできないことが何であるかを知る良い機会となる。
5 「助けすぎていないか」を夫婦で確認し合う
1歩下がって、不要に子供たちを助けすぎていないかを夫婦で考え直す機会を作ってみよう。気づかぬうちに過保護になりすぎていることが分かるかもしれない。「もちろん親がやった方が早く済むものがほとんどだとしても、それは生産的ではありません。自分の子供がクラスで唯一、靴紐を結べない生徒になっていたらどうしますか?」(ジル氏)。
6 自信を持ってよし!子育てに正解はない
「こう言えば良かった」「あの叱り方はまずかった」など、誰だって子育てで後悔する場面がある。大切なのは、子供の性格や気質を理解していること、そして親が自らの行動に自信を持っていること。あなたが思うほど子供は、何をしなくてもきちんと育つのだから。
Text » FQ UK
FQ JAPAN VOL.38(2016年春号)より転載