iX-MEN養成講座 LESSON5:妻を口説け!
2014/11/13
たとえ帰宅が遅くても、我が子の将来のために、正しい生活習慣を身に着けさせるのがiX-MEN(イクメン)!
仕事を楽しみ、育児を楽しむだけでなく、妻と過ごす時間も楽しむ。それがiX-MEN(イクメン)!
妻にシャンパンを買って帰ってみる
冷えたシャンパンをおみやげにすれば「一緒に飲もうよ」などと自然に2人の時間を提案できる。シャンパンはその日のうちに飲まなければならないから、ボトルを飲みきるまでの時間が確保される。そしてボトルに残るシャンパンの量が、砂時計のように残り時間を教えてくれる。
もしかしたら日頃たまった愚痴や小言が妻の口からこぼれるかもしれない。そんなとき安易に作戦を提案したり正論を語ったりすると、妻は不機嫌になってしまうから要注意。妻は好きに語りたいのであって、夫に会話を仕切られるのを嫌う。こんなときは聞き役に徹するのが正解だ。作戦が成功すれば「なんて包容力のある人なの」と惚れ直してくれてラブラブタイムとなるかもしれない。妻という女性を口説くとき大切なのは、饒舌に語ることよりも上手に聴くことなのである。
ところでなぜ、今さら妻を口説かなければならないのだろうか。「子供もの面倒を見るだけで精いっぱい」「付き合っていた頃のように接するのは恥ずかしいし、今さら……」などと思ってはいないだろうか。実は家庭の中で一番気をつけなければならないのは妻のゴキゲン。毎日毎日、食事の準備から掃除洗濯、子供の世話でてんてこまいの妻は日ごろから”癒し”を求めている。iX-MENはそんな妻の要望を敏感に嗅ぎ取り、2人だけの時間を設けた上でシャンパン片手に妻の小言に真摯に耳を傾けるのだ。そして相手の話を一通り聞き終えたら今度は妻を口説いてみよう。かつて合コンでお目当ての女の子を口説き落とすときに使っていたテクニックを再び試してみるのもいい。付き合っていた頃を何となく思い出させるようなムードを演出できたらあとはこっちのもの。2人でいることの新鮮さを取り戻した妻はゴキゲンになり、“癒し”作戦は成功だ。
本誌調査によれば、夫のことを愛している度合いの高い妻ほど、「夫はiX-MEN」と思う傾向が強い。妻にiX-MENだと思われてこそのiX-MENだ。
以下、妻を癒すための5つのスキルをお教えしよう。
スキル1 妻の話を上手に聴く
ただ話を聞くのではない。傾聴することが必要。ただし、妻の話に対しての評価・アドバイス・反論は禁物。ただ受容と共感を示せばいい。具体的には相づちを打ち、「なるほど、○○○と感じたんだね」「それは○○○だったね」と、オウム返しし、妻が感じていること、妻のアイデアをそのまま受け取っていることをフィードバックすること。
スキル2 妻を口説く
妻の話を一通り聴き終えたら、妻を口説いてみよう。かつて合コンでお目当ての女の子を口説き落とすときに使っていたテクニックを思い出そう。
スキル3 子供を放ったらかしにしない
パパが料理・掃除・片付けなどをするときは「ここを拭いてくれると助かるな」などと子供にお手伝いをさせると子供も退屈しない。
スキル4 妻に怒られても受け流す
とりあえず子供が無事であることに安堵し、それまでの不安を小言として吐き出しているだけ。「あ、そうか。ごめんごめん」などと言いながら、受け流そう。
スキル5 できなかったことを報告する
留守番中うまくできなかったことを事細かに妻に報告する。そしてどうしたらうまくいくのか教えを乞う。するとママは勝ち誇ったように指南を始め、小言も言わなくなる。そしていつのまにかゴキゲンに。
おおたとしまさ(TOSHIMASA OTA)
株式会社リクルートを経て独立。男性の育児・教育、子育て夫婦のパートナーシップ、無駄に叱らないしつけ方、中学受験をいい経験にする方法などについて、執筆・講演を行う傍ら、新聞・雑誌へのコメント掲載、ラジオ出演も多数。
» おおたとしまさの著書一覧
Illustration » KOUICHI KITA
Text » TOSHIMASA OTA
※FQ JAPAN VOL.17(2010年冬号)より転載