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インタビュー

お父さんが元気になれる短篇集

川上健一が描く、何気ない日常にキラリと光る父の雄姿。日々がんばるお父さんへのエールが満載!

お父さんが元気になれる短篇集
川上健一『お父さんへのラブソング』

人気作家・川上健一の最新短篇集『お父さんにラブソング』には、何気ない日常の中でお父さんが垣間見せる「かっこよさ」「優しさ」「勇気」が詰まっている。お父さんにとってはエールであり、家族にとってはお父さんへの感謝の気持ちが湧きあがる、そんな心温まるストーリーが満載。まさに、父の日のプレゼントにぴったりな一冊だ。

・母が食卓で書いた父へのメッセージ“yes”の意味とは(「yes」)
・結婚式で花嫁の娘が見せたしぐさに、父が微笑んだ理由(「幸せのしぐさ」)
・父の残した小文字のアルファベット“jump”にこめられた思い(「ジャンプ」)
・零れ落ちた誕生日ケーキに父のとった行動が胸を打つ(「誕生日ケーキ」) など、短くも深い余韻が残り、お父さんと家族の優しさが心に沁みる、67のショートストーリー。
父の日には、「お父さん」が主人公の文庫をプレゼントして「ありがとう」の気持ちを伝えてみては?

川上健一インタビュー


作品で描かれるのは、いわゆる、ごくごく普通のお父さん。誤解を恐れず言うなら、世間からすれば、冴えないおじさんが見せるちょっとした勇気、行動に光を当て、切り取った作品が多く収められていますよね?

 

川上 世間の多くのお父さんたちは、家族への思いを言葉で上手に伝えられず、態度でもうまく表せない不器用な存在なのかもしれません。でも、家族に何かあった時、家族のいざという場面に出くわした時、度胸を決めて行動するようなお父さんが、きっとたくさんいるのではないかと思いますね。そうしたお父さんって素敵だなあ、かっこいいなと思います。
(中略)
お父さんの何気ない日常生活の中にも、キラリと光るドラマはあると思います。作品を読んでくれた世のお父さんたちが、「よし、もうちょっとがんばろう」と思ってもらえれば嬉しいです。

 

この作品を読まれる読者のイメージはありますか?

 

川上 お父さんとその家族の方にぜひ読んでいただきたいですね。
本作品は、日々がんばるお父さんたちへのささやかなエールでもありますし、そんなお父さんを見守る家族の物語でもあります。
様々な職業がありますが、日本の社会を支えているのは、やはり多くのサラリーマンの方たちでしょう。そして、サラリーマンの大多数が家庭を持つ「お父さん」だと思います。
そんな「お父さん」と暮らす家族は、照れくさいのか、働くお父さんになかなか「ありがとう」って言えません。また、「お父さん」のほうも同じように、自分を支えてくれる家族に対してなかなか「ありがとう」とは言えません。
仕事でお世話になった方や、友人には「ありがとう」ってよく口にするのに、家族同士の間では、当たり前すぎて言えなくなっているのかもしれませんね。
でも、口にはしないまでも、みんな感謝の気持ちを持っていると思います。
その感謝の気持ちを、言葉なり態度で家族同士に伝え合うきっかけになれば、さらに嬉しいですね。

取材・文=小板橋頼男
(文蔵[http://www.php.co.jp/bunzo/]FQ JAPAN 2013年6月号より抜粋)

◎著者プロフィール
川上健一(かわかみ・けんいち)
1949年、青森県生まれ。青森県立十和田工業高校卒。1977年、『跳べ、ジョー!B・Bの魂が見てるぞ』で第28回小説現代新人賞を受賞。2001年、『翼はいつまでも』が『本の雑誌』2001年度ベスト1に選ばれ、翌2002年、第17回坪田譲治文学賞を受賞。著書に『地図にない国』『雨鱒の川』『四月になれば彼女は』『渾身』『祭り囃子がきこえる』『サウスポー魂』『ナイン』『あのフェアウェイへ』ほか多数。[商品情報]
「お父さんへのラブソング」
¥650
川上健一 著
PHP研究所 刊

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