子供に自信をつけさせるメンタルトレーニング
2024/06/01
6. 結果が出せる感情を10回言う
本番前に自分が緊張しているという状態に意識を向け、その時の感情を10回繰り返し声に出す。子供に「いまどんな気持ち?」と聞き、コワいなら「コワい、コワい……」と一緒に言う。できれば大きな声の方が効果的。感情を抑えこまず、「感情=意識」の一致した図式を作り出せれば、子供は持っている力を自然に発揮できるようになる。
7. イライラ防止に1:3の呼吸法
イライラしていることを子供にまず気づかせる。そして、一緒にゆっくり息を吸って、その3倍の時間をかけてゆっくり息を吐く。途中で息が切れないようにゆっくり吐くのと、吐く時にイライラも一緒に自分から追い出すようにイメージするとよい。意識を「息を吐く」ことに向けてから次の行動に移れば、感情的な行動をしなくなる。
8. 動機づけに! わくわくグッズ
やりたくないこと、例えば運動会や宿題、習い事などで、「この道具を使いたい!」と子供が思えるわくわくグッズを買う。宿題なら好きなキャラクターの消しゴムなど。ここまで終わったらわくわくグッズを使うというラインを決め、実際にできたらそれを使う。宿題が終わってから使うのではなく、途中から使い始めるのがポイント。
9. 勝ちグセUP! ガッツポーズ
自信が持てない子や本番に弱い子に有効。毎日の生活の中で、嬉しいことを見つけていく(どんなに小さいことでもOK!)。嬉しいことがあったらガッツポーズ。これを10日間、1日10回、期間を決めてやりきる。小さな成功の喜びを体を使って表現し、喜びを味わうことで自己肯定感を持つ。自信を持って行動でき、結果が出やすくなる。
10.ココロを1つに! 片足立ち
父子向かい合わせで立つ。片足立ちになり、支えている足を軽く曲げる。1分間キープできれば成功。この間、親子はお互いの人差し指同士だけは触れてもOK。倒れそうになったら、人差し指で支え合う。キツい状態を一緒に乗り越えようという「共感」が生まれ、お互いに助け合うことで「安心感」と「信頼感」を構築。達成感も味わえる。
PROFILE
メンタルトレーナー・リコレクト代表取締役
森川陽太郎(もりかわ ようたろう)
メンタルトレーナー・リコレクト代表取締役。1981年東京生まれ。元サッカー選手。高校卒業後、単身スペインとイタリアに渡ってプレーし、ケガのため26歳で引退。その後、心理学やメンタルトレーニングを学び、27歳でリコレクトを設立。
Text » MIKAKO HIROSE
Illustration » NAWOKO KAWAMURA
※2014年に公開した記事の更新版です
※FQ JAPAN VOL.24(2012秋号)より転載