【家族旅行モデル】2泊3日で行く!沖縄の自然と文化を楽しむサステナブルな体験を
2025/12/17
1年を通して暖かく美しい海や自然を感じられる沖縄は、国内有数の人気観光地。しかし、その景色を守るには旅行する側にもやさしさが求められる。ここでは、子どもたちと楽しみながら学びを深められる、サステナブルな2泊3日のモデルコースを紹介しよう。
1.Day1 子連れにやさしい移動手段で、いざ恩納村へ リゾートホテルで沖縄文化に浸る
2.Day2 沖縄の自然を感じる体験は親子で学べる最高の勉強だ
3.Day3 次来るときも景色が変わらないように 旅の締めくくりは地域への恩返しを
4.サステナブルな旅の先輩に話を聞いてみよう


Day1
子連れにやさしい移動手段で、いざ恩納村へ
リゾートホテルで沖縄文化に浸る

移動がメインになる初日はできる限りストレスを減らす選択を心がけたい。今回利用したのは飛行機デビューにも最適な子連れにやさしい航空会社「Peach」。那覇入りした先の移動手段は、環境負荷の少ないEV「IONIQ5」をレンタル。EVはガソリン満タン返却の必要がなく帰りもスムーズ。子どもの体調に合わせて移動でき、荷物の持ち運び負担も少ないレンタカーはやはり便利だ。
おんなの駅で沖縄グルメに舌鼓した後は、念願の「ルネッサンス リゾート オキナワ」へチェックイン。目の前に広がるプライベートビーチを含めた広大な敷地は散策するだけでも楽しめる。本日は琉球衣装撮影と沖縄民謡を楽しみ、ホテルの中で沖縄文化に浸ることにしよう。

01 Peach

国内外6都市から那覇へ運航する航空会社。アプリチェックインや手荷物タグ発行機を活用すれば、空港手続きもスムーズに行える。ベビーカーやチャイルドシートの無料預かり、2歳未満の子ども連れ優先搭乗をはじめ、機内にはおむつ交換台を設置。粉ミルク用のお湯、絵本の貸し出しも行うなど、子連れでも安心して利用できる。

<DATA>
東京(成田)ー 沖縄(那覇)片道 6,390円~(発券手数料、空港使用料等が別途必要)※2歳未満で大人の膝上に乗る場合は無料。
HP:Peach
02 Hyundai(ヒョンデ)

旅の相棒として利用したのはHyundai(ヒョンデ)のEV「IONIQ 5」。498kmの航続距離に加え、電気自動車ならではの静かな走り心地が魅力。ガラスサンルーフ付きで、開放感のあるドライブを楽しめる。現在、ヒョンデはOTSレンタカーと協業したおトクなキャンペーンを開催中。詳細はHyundai公式サイトから確認してみてほしい。
<DATA>
沖縄県島尻郡南風原町宮平658 OTSレンタカー 那覇空港店
IONIQ5 クラス 7,150円~(税込・24時間料金)
HP:Hyundai(ヒョンデ)
03 おんなの駅「なかゆくい市場」

恩納村近郊の農家さんが作った島野菜や果物をはじめ、伝統工芸品や特産品を豊富に取り扱う産直市場。フードコートでは「BLUE SEAL」や「三矢本舗」などの有名店をはじめ、沖縄グルメを提供する10店舗が軒を連ねる。沖縄の味覚を味わいつつ地産地消に貢献しよう。


<DATA>
沖縄県国頭郡恩納村字仲泊1656-9
三矢本舗のサーターアンダギー 1個120円(税込)、「BLUE SEAL」アイスクリーム シングル450円(税込)、A・DA・N
(アダン)の厚焼きポーク玉子おにぎり 400円(税込)
HP:おんなの駅「なかゆくい市場」
サービスエリアは情報収集の絶好のポイント
WEB検索やSNSではたどり着けない現地のリアルな情報に触れることは、観光地への理解を深める絶好の機会。道の駅や街中の観光案内所では、人気スポットの混んでいない時間帯や隠れた名店を教えてもらえることも。
04 ルネッサンス リゾート オキナワ

イルカとのふれあいやマリンレジャー、キッズお仕事体験など豊富な子ども向けアクティビティが魅力のビーチリゾート。限定14室のフリッパーズコネクティングルームは、子ども部屋と大人部屋に分かれており、広々とゆったり寛げる。小学生以下はディナーブッフェが無料となるほか、子ども用アメニティも充実。


<DATA>
沖縄県国頭郡恩納村山田3425-2
フリッパーズコネクティング 大人2名子ども1名 朝食付 78,000円〜(税・サービス料込)※2歳以下の添い寝無料。
HP:ルネッサンス リゾート オキナワ
05 琉球衣装撮影

沖縄の伝統衣装をまとい、プロカメラマンによる記念撮影ができる体験プログラム。琉球王国時代の文化に触れられ、家族と特別なひとときを過ごせる。子どもが大きくなったときも思い出話に花が咲くはずだ。

<DATA>
ルネッサンス リゾート オキナワ
1組(1~3名)4,400円~(税込)
HP:琉球衣装撮影
06 セイルフィッシュカフェ

地元食材を使ったブッフェが楽しめるレストラン。キッズバイキングも充実しており、ディナーは小学生以下は無料。ディナー時は、民謡や舞踊が楽しめる「琉球の夕べ」を週3回開催。三線の音色と共に沖縄文化を体感できる。

<DATA>
ルネッサンス リゾート オキナワ 1F
ディナー:大人6,000円、小学生3,000円、3〜5歳1,800円(全て税・サービス料込)※宿泊の小学生以下は無料。
琉球の夕べ:ショーチェージ無料・入替制
HP:セイルフィッシュカフェ
Day2
沖縄の自然を感じる体験は
親子で学べる最高の勉強だ

2日目は海中探索からスタート。心地いい潮風を浴びながらクルージング。サンゴやクマノミ、ツバメウオなど、沖縄だからこそ出会える魚たちと幻想的な時間を。お次は、亜熱帯の森「ビオスの丘」へ。島ヤギのお散歩や水牛車での園内散策をはじめ、園内の美しい景観を満喫。運が良ければ別名「空飛ぶ宝石」のカワセミが見られることも。はじめて見る生き物を通して、自然を守ることの大切さを教えるきっかけになるはずだ。
土地を巡ってみると新しい景色が見えてくる
リゾートを満喫するのもいいが、周辺スポットを訪れてみると新たな発見があるかも。選ぶときは子ども向けプログラムのある、博物館や自然体験の施設をチョイス。丁寧にわかりやすく説明してくれ、子どもの興味を引き出してくれる。
自然に興味が湧いたら、土地の成り立ちや歴史もあわせて学びたい。恩納村博物館は無料で利用でき、映像や模型で視覚的に学ぶことができる。最後はサンセットを眺めながらBBQ。波音をBGMに南国リゾートの醍醐味を楽しんで。

07 クマノミ号クルーズ

サンゴ礁に囲まれた恩納村の海を巡る40分間の船旅へ。水中展望室からは、カラフルな魚が泳ぐサンゴの海を眺めることができる。年齢制限はないため小さい子どもでも参加可能だ。海の生き物を間近で観察する貴重な体験をぜひ堪能してほしい。

<DATA>
ルネッサンス リゾート オキナワ
大人・中学生 3,000円(税込)/小学生 1,000円(税込)/小学生未満無料
HP:クマノミ号クルーズ
08 ビオスの丘

うるま市に位置する、沖縄の自然を存分に体感できる体験型テーマパーク。園内や遊覧船はベビーカーでの利用も可能で、子ども連れでも安心。島ヤギやアグーなどの動物と触れ合えるコーナーや、水牛車や貸しカヌーなど、幅広い自然体験アクティビティが楽しめる。


特大ブランコやアスレチックなど、職員手作りの自然木を使用した遊具も見どころの一つだ。


<DATA>
沖縄県うるま市石川嘉手苅961-30
大人(中学生以上)2,200円(税込)/小人(4歳~小学生)1,100円(税込)
HP:ビオスの丘
09 恩納村博物館

恩納村の歴史や文化、自然を学べる博物館。自然と共生してきた恩納の人々の暮らしや祭祀や伝統芸能を、模型や映像を通して知ることができる。美しい海が眺望できる展示ホールでは、展示会やサンセットコンサートなどのイベントを随時開催している。

<DATA>
沖縄県国頭郡恩納村字仲泊1656-8
入館料無料
HP:恩納村博物館
10 コーラルシービュー

美しいサンセットを眺めながらバーベキューを堪能できる、珊瑚礁に浮かぶレストラン。厚切りビーフや新鮮な魚介、フルーツなど食材も充実。夜には星空や波音に包まれ、特別な時間を感じられる。3〜5歳にはキッズバーベキュー(無料)もあるため、家族みんなで楽しめる。

<DATA>
ルネッサンス リゾート オキナワ 海上レストラン
ハワイアンBBQ アイナ「大地」7,000円(税・サ込)
モアナ「太平洋」9,000円(税・サ込)
アカラ「太陽」12,000円(税・サ込)
フリードリンク2,850円(税・サ込)
HP:コーラルシービュー
Day3
次来るときも景色が変わらないように
旅の締めくくりは地域への恩返しを

最終日の寂しさは旅行が楽しかった何よりの証拠。感謝を込めて旅先への恩返しをするべくビーチクリーンに参加。ただゴミを拾うのではなく「プラスチックゴミを食べちゃうとお魚さんが死んじゃうんだよ」など、学びを交えれば、子どもたちも飽きずに取り組める。自分たちの手で海をキレイにした達成感は観光では味わえない。
旅の締めくくりは、コバルトブルーの美しい海を一望できる万座毛へ。隣接する施設では、那覇でも取り扱いの少ない恩納村の名物泡盛や銘菓なども買えるため、お土産調達にも重宝する。地球と人にやさしい旅行は、子どもたちが「また来たい」と思える場所を元気づける、家族ファーストな旅行のカタチなのかもしれない。

11 ビーチクリーンアップ

スタッフと一緒にホテル近くのビーチを歩きながら貝殻やシーグラス、漂着物(ゴミ)を選別して集めるアクティビティ。「気づき」と「学び」を得ることができ、環境学習の入り口にも。自分たちで綺麗にした海を眺める瞬間は、いつもより清々しい気持ちになれるはず。
<DATA>
ルネッサンス リゾート オキナワ
親子ペア8,000円(税込)
HP:ビーチクリーンアップ
12 万座毛

東シナ海が広がる美しい景色を望める絶景スポット。観覧料は、周辺の環境保全に活用される。遊歩道はベビーカーでも回覧可能で、家族連れに優しい。施設内には地元のお土産屋さんや食材売り場もあり、観光の合間に立ち寄るのにぴったりのスポットだ。

<DATA>
沖縄県国頭郡恩納村字恩納276
観覧料:100円(税込)※小学生未満 無料
HP:万座毛
お土産は地元のお店で買おう
帰り際、とりあえず「〇〇名物」のようなお土産を買っていないだろうか? しかし、製造元を見ると県外産なんてことも。観光地に還元する意味でも、しっかりと地元産であるかを確認しよう。有名なお土産よりも喜ばれる品が見つかるかも。
サステナブルな旅の先輩に
話を聞いてみよう
環境や地域の人たちへのやさしい気持ちが、家族旅行をより良い体験に変える。実際にサステナブルな旅を実践する先輩たちはどんな旅をしてきたのか。サステナブルな旅の情報サイト「サスタビ」の運営メンバーに話を聞いてみた。
観光地にはない趣を探しに
新しい見どころを発見しよう!

テレビ番組の「ブラタモリ」の様に、地図を見ながら、古くからの建物、神社、遺跡、街道、橋などを巡り、人々の歴史の痕跡を探してみる。また、山・川など自然の地形の変化を観察し、街や村の暮らしの変化の足跡を探すのも面白い。そして、昔の暮らしの様子に思いを馳せ、現在の暮らしを改めてみてみると、今の社会の良いところも悪いところも見えてくるような気がする。旅するといつも何か発見があります。
<教えてくれた人>
サスタビ
代表
行方 一正さん

旅行会社「HIS」の創業期に入社。2005年からは代表取締役専務を務め、CSRやスタディーツアーを推進。現在は、社会性のある事業への投資や支援、サステナブルな旅の情報サイト「サスタビ」を運営し、上場企業の役員等も務める。24歳の時、陸路で世界一周を経験。
ゆっくりと道草を楽しんで
訪れた土地とつながる体験を

徒歩や自転車でゆっくり進む旅が好き。環境負荷が少ないだけでなく、風や匂い、景色を全身で感じながら、その土地と少しずつ繋がっていく感覚がたまらない。海外では、なんでもないただの橋を自転車で渡るだけでも心が動く。徒歩や自転車でのゆっくりとした旅ならではの寄り道や出会い、思わぬ発見がそこには。それこそが旅の醍醐味。旅は目的地に着くことが全てではなく、その道のりこそが豊かさをくれるのだと思います。
<教えてくれた人>
サスタビ
総合プロデューサー
岡村 龍弥さん

「自分らしく生きる人を増やしたい」という想いのもと、どこでも働けるノマドワーカー育成を中心に、旅と教育を軸に活動中。サスタビではバックパッカーの視点から、旅の魅力を発信。チェコ親善アンバサダーをはじめ、さまざまなアンバサダー活動にも取り組む。
旅先の事情に合わせて荷造り
快適な旅行は事前準備がカギ

自宅での荷物のパッキングの時から旅はスタート! 環境だけではなく自分自身も楽しくなるようなサステナブルなアイテムが旅の思い出をアップデートしてくれます。例えば、焼却炉の火力が弱くゴミの処理環境を整備中の沖縄県・西表島では、給水スポットが多いので持ち込んだウォーターボトルが大活躍。マイボトルのような繰り返し使えるお気に入りグッズを親子でお揃いにすれば、家族の絆も深まるかもしれません。
<教えてくれた人>
サスタビ
記事作成・コミュニティ運営
宮野 かがりさん

フリーライター・エシカルコンシェルジュ。複数媒体でサステナビリティやダイバーシティ等に関する取材を手がける。「三方良し」な旅のあり方を目指し、等身大な旅をテーマに体験レポートやおすすめスポット・イベント情報をソーシャルグッドな視点から配信。
サステナブルな旅の情報サイト
「サスタビ」とは

「旅を通じて持続可能な社会をつくる」をコンセプトに掲げ、持続可能な環境や社会、経済を生み出していく旅のスタイルを発信する情報メディア。宿泊施設やスポット、ツアー、体験などの最新情報から、旅のコツやアイデアまで「サステナブルな旅」の実践に役立つ記事が盛りだくさんだ。
FQ JAPAN VOL.75(2025年夏号)より転載





