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インタビュー

【ランパード】チェルシーFCの大黒柱を徹底取材

“キャリアのため”から
愛娘に捧げるプレー

今ではイングランド代表、不動のレギュラーとして通算68試合に出場、ヨーロッパのクラブチーム同士が競い合うチャンピオンズリーグにも出場を果たし、すでに父をしのぐ成績を挙げている。お陰で、今はもう”シニアの息子”などとはあまり呼ばれなくなった。

「たしかに僕は、世界的名監督の指導のお陰で、チェルシーですごく成長したと思うんだ。でも、その影にはいつも父がそばにいて見守ってくれている。僕は常にそのことを意識してプレーしてるよ。父には本当に返しきれないほどの恩があるよ」。

現在シニアはウェストハムを離れて久しく、今では練習場で息子と一緒にいることはない。

「さすがに今はもう、一緒にボールを蹴ることはなくなった。でも息子が出場する試合はホームでもアウェーでも、全部の試合に足を運んで楽しんでいる。いまだにキックオフの前には緊張するがね。試合の後は、息子にアドバイスをするんだ。息子の良かったプレー、悪かったプレーを一緒に振り返る。それがいいことかどうかはわからないが、言わずにいられないんだな。もちろん親バカなのはわかっているがね」。

父と息子は今も親密な関係を続け、2人が自分たちのルーツを忘れることはないという。
「息子がもし私と同じウェストハムに入団していなかったら、今の彼はいなかっただろうな。たとえプロになれても、国を代表するプレーヤーにはならなかったはずさ。あの過去が我々を強くした。息子はまだまだ成長する、選手としても、いち人間としてもね、今や、彼自身が父親なんだから」。

現在、ランパード自身も、2歳になるルナちゃんと1歳のイスラちゃん、2人の愛娘をもつ父親である。

「彼女たちは、僕のかけがえのないの宝物だよ。男の子が欲しいかって? たしかに男の子ができたら、サッカーを薦めるだろうけど。今は週の半分をともに過ごす娘との生活が楽しくて仕方ない。できるだけの時間を娘と過ごしてるよ。試合があるかどうかに関係なくね。彼女が朝の6時に起きようが、夜中の3時に起きようが、僕は起きる」。

最後に彼はこう続けた。
「子供ができる前は、全て自分のフットボールのキャリアのためにやってきた。だけど、こうして子供がいる今は、自分が稼ぐ全てのお金、ピッチでのプレーの全ては子供たちのためにあるんだ。これからは僕が娘を見守る番なんだ。僕の父がそうしてくれたようにね」。

PROFILE

プレミアリーグ・チェルシーFC

フランク・ランパード(FRANK LAMPARD)

1978 年6月20 日生まれ。イギリス、ロンドン出身。元イングランド代表のサッカー選手、フランク・ランパード・シニアを父に持つ。1995 年にプレミアリーグ・ウエストハムでキャリアをスタート。2001年からは、チェルシーFCに移籍、無尽蔵のスタミナを生かしたプレーで、今やチームには欠かせない大黒柱として活躍を続ける。イングランド代表では、通算68 試合に出場。現在は2人の娘の父でもある。

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FQ JAPAN VOL.11より転載

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