父親にも“支え”が必要!?子育てに向き合うパパを応援する社会とは
2025/06/16

父親であること。それは、子どもの成長において欠かせない存在でありながら、これまで社会から十分なサポートを受けてこなかった役割でもある。イギリスで注目を集めている「Fathers Network Scotland(FNS)」の取り組みは、まさにこの現状に一石を投じるものである。
日本でも、男性の育児参加が進む中で、こうした「父親支援」の在り方に今、改めて注目すべきではないだろうか。
父親たちが孤立する現実
「育児は母親の役割」。そんな価値観が根強く残る社会では、父親の育児参加は“協力的”と称される一方で、十分な支援の手が届いていない。
イギリスのスコットランドでは、そうした父親たちの孤立感が社会課題として表面化していた。特に、メンタルヘルスに悩む父親、経済的に困難を抱える家庭、シングルファーザーなど、サポートを必要とする層へのアプローチが不足していた。
このような状況下で設立されたのが、2008年に発足した「Fathers Network Scotland(FNS)」である。FNSは、父親たちが安心して相談できる場所、ネットワーク、制度づくりを進めてきた。
FNSの掲げる「父親支援」のビジョン
FNSのミッションは明快だ。「すべての子どもが愛され、ケアされるために、父親もまた支えられるべき存在である」という信念のもと、行政、NPO、企業、地域を巻き込み、父親が育児に関わりやすい社会環境づくりを目指している。
そのアプローチは多岐にわたる。父親向けの相談窓口の設置、育児参加を後押しするセミナーや情報発信、行政への政策提言、企業への働きかけなど、現場と制度の両面から支援を行っている。
注目すべきは、FNSが掲げる「父親フレンドリー基準(Father-friendly Principles)」の導入である。これは、地域の福祉機関や保育施設、教育現場に対して「父親を歓迎し、関与を促す視点を持つ」ことを求めたもので、日本でも導入が期待される仕組みだ。
“父親フレンドリー”な社会づくりへ
FNSの活動に共通するキーワードが「Father Inclusion(父親の包摂)」である。これは、父親を単なる“サポート役”として扱うのではなく、子育ての当事者として認め、役割を最大限に活かすための考え方である。
実際、FNSは多数の教育・福祉団体と連携し、父親の声を施策に反映させるための対話の場を設けている。さらには、企業にも育児休業制度の見直しや職場文化の改革を呼びかけている。
このような“父親を起点とした支援”は、結果として家庭の幸福度を高め、ひいては子どものウェルビーイングにもつながる。育児に参加することで父親自身の人生も豊かになる──それがFNSの伝えたいメッセージである。
日本でも問われる父親支援のかたち
日本においても、育児休業取得率の上昇や共働き家庭の増加といった変化が進んでいる。しかしその一方で、「父親が相談できる場所がない」「育児を“手伝う側”として見られてしまう」といった課題が根強く残っている。
FNSのような包括的な支援ネットワークや、“父親フレンドリー”な文化の構築は、今後の日本社会においても大きなヒントとなるだろう。とくに、地域行政や保育・教育施設における“父親の居場所づくり”は、早急に検討すべきテーマである。
父親たちが、もっと前向きに、安心して子育てと向き合える社会へ。その実現の鍵は、「父親を強くする支援」にある。
文/FQ JAPAN編集部(引用元:FQ MAGAZINE UK)
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