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【マット・デイモン】主演、映画『幸せへのキセキ』が6月8日公開!

『ボーン』シリーズの成功によって、もはやハリウッドのトップアクターの地位を不動のものにしたマット・デイモン。今年3月には妻ルーシーの2人目の懐妊を発表し、DADとしても絶好調だ。

マット・デイモン主演、6月8日公開の映画『幸せへのキセキ』。物語のモデルとなった1人の父親の姿に迫る!

映画『幸せへのキセキ』の原作となったのは、英国人作家ベンジャミン・ミーとその家族が、リスクを負いながらも荒廃した動物園付きの家を買い取り、200頭を超える動物たちを救い、新たな生活を始めるという驚くべき真実の物語である。(映画紹介記事は次ページへ)

今回、FQはそのベンジャミン氏に話を聞くことができた。普通では考えられないような大きな冒険に飛び込んだ彼も、1人の父親として悩み、それを乗り越えてきたようだ。

 

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Q.最初はお母様も一緒に暮らせる家を探すつもりで、動物園を買うなんて考えてもいなかったはずでしたよね?

もちろん、動物園を買うつもりなんて全くなかったよ。最初に不動産情報が目に付いたんだ。30エーカー(3万6720坪、東京ドーム2個半ほど)の土地に寝室が12ある家が売りに出ていた。荒れ果ててはいたけれど、まさに探していた家にぴったりだった。でもパンフレットをよく読んでみると、〝キッチン、ベッドルーム、ダイニング・ルーム、タイガー″って書いてあったんだ。“庭”に住む220頭の野生動物付きだったというわけだ。僕らは大笑いして、こんなもの買う訳ないだろう、と思った。でも少し考えてみると興味がわいてきたんだよ。動物は大好きだったから。そこで「ちょっと見に行ってみよう」ということになったんだ。見に行ったら、眺めもよく素晴らしいところだったよ。南側が傾斜していて、そのはるか向こうに海が見える。大木があちこちにあって、その間からトラ、ライオン、クマ、オオカミなんかが見えるんだ。これを誰かが手に入れて再生させなければ、ブルドーザーで一気に整地されてしまう。「僕らがやらなければ」って思ったんだ。実際にこの土地の所有権を手に入れるのは大変だったんだけど、6ヶ月の交渉の末、ようやく手に入れることができたんだ。それからが動物園を再生させて、再開の日を迎えるまでが本当のドラマだったというわけさ。あれから4年経った今でもまだ経済的には苦しいけれど、元気でやっているよ。

 

Q.奥様のキャサリンが亡くなられてからも動物園の再開に向けた努力を続けられ、精神的な強さを感じました。とても大変な時期だったと思うのですが。

妻の死は、僕らの年代にしては早すぎることもあり、もちろん大変に辛い出来事だった。あんなふうに伴侶を亡くすなんて思ってもいないし、子供たちも母親を亡くすなんて考えてもいないからね。でも子供たちの方が僕よりも早く立ち直っていたよ。もちろん母親を亡くした悲しみは今後も消えることはないと思うし、僕らの周りには彼女を思い出して苦しくなるような思い出がいっぱいある。でも、だからこそ動物園を続けることができたんだ。動物たちは僕らにとってずっと大切な存在だった。どんなことが起ころうとも餌をやらなければならない。僕らが悲しんでいる間に出産した動物もいれば、死んでいった動物もいる。そういったことが僕らに新たな視点を与えてくれた。悲しみと折り合いはつけたつもりだけど、今でも僕らは彼女の話をしているし、今でも僕らは家族なんだ。

 

Q.映画の中のベンジャミンさんは反抗期の息子との関係に悩んでいました。実際は?

そうだね。動物園の仕事が忙しく、子供との時間が作れなかったことを後悔しているよ。正直に言うと、まだ動物園の運営が大変だった頃に、一日中動物園で働いてクタクタになって帰ってきたところに子供たちからあれこれ話しかけられると、僕はイラついて「静かにしてくれ!」と怒る必要のないところで怒鳴ってしまったりした時期もあった。子供に対応するエネルギーすらなかったんだ。

 

Q.どのようにして解決できたのでしょう?

とにかく動物園の運営は時間がかかって、あたかももう1人、問題児で世話のやける養子を迎えたようだった。でも時間が経つにつれて、動物園が今度は、子供の面倒を見てくれるようになったんだよ。子供たちが入園者に動物のことを教える教育セクションや売店でお手伝いをしていれば、従業員たちも世話を見てくれる。子供たちが動物園に居れば安心なんだ。うまい輪のハーモニーができてきたんだと思うよ。
あと大きな理由は、僕が時間の使い方がうまくなったこと。ダラダラと仕事をせずに、ここまで、と決めたらここまで、と決めてちゃんと子供との時間を作れるようになったんだ。まだまだ一緒に過ごせる時間は少ないけど、だからこそその時間を大切にしているよ。

 

Q.子供との接し方で大切にしていることは?

意見の相違があったときにも頭ごなしに「それは違う」と言ってはいけない、ということかな。親というのは自分が正しいと思い込みがちだけど、決してそうでない場合もあるからね。親も子供も「自分はこう言っていたのに」などの先入観で怒って喧嘩をしてしまうけど、冷静になってみると、そこには一つの誤解があるかもしれない。「誤解」や「先入観」でお互い話をしていると関係をどんどん遠ざけてしまうから、そこは冷静になって何が原因で喧嘩が始まったかを突き詰めて、誤解があれば解いていくという作業も必要だと思う。

 

Q.ベンジャミンさんから見た映画の見どころは?

シングルファーザーになってしまって、動物園まで買ってしまうという状況は特殊かもしれない。だけど、父親が子供を育てる複雑さ、いかに子育てをしていけば良いかを語っている映画だと思う。“どんな問題があったとしても家族が一緒になって助け合っていけば、乗り越えられる”、そんな事を改めて感じることができる、素晴らしい映画だよ。

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父親が抱える子育ての悩みは世界共通だ。家族と仕事、そして自分の人生。全てを大切にでき、順風満帆な生活を送る父親がはたしてどのくらいいるのだろうか。頑張る父親たちにひとつの希望を与えてくれる映画が、6月8日に上映を開始する。

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家族の絆を取り戻す“軌跡”を描く、実話に基づいた“奇跡”の物語

最愛の妻を亡くした悲しみの中、反抗期の息子とは心が通わず、新聞コラムニストの仕事も頭打ち。まさに人生の崖っぷちに立たされた主人公、ベンジャミンは、妻との思い出が詰まった町を離れ、子供たちと新しい土地で新しい生活を始めようと決意する。しかし、購入した理想の邸宅には、閉鎖中の動物園というとんでもない“オマケ”がついてきた。引越しと同時に園長の座につく彼は、風変わりだが熱いハートを持つ飼育員たちと、動物園の再建という一世一代の大冒険に乗り出していく。
自身も4人の子を持つマット・デイモンが、リアルな父親を演じ上げる

主人公のベンジャミンを演じるのは「FQ JAPAN」6月号にも登場し、父親としての生活を語ってくれたマット・デイモン。前向きに生きる術を学んでいく父親を、自身の経験を生かしながら誠実に演じている。そして動物園のチーフ飼育員のケリー役には「それでも恋するバルセロナ」や「アイアンマン2」のスカーレット・ヨハンソン。監督は「あの頃ペニーレインと」でアカデミー脚本賞に輝いた超一流のストーリーテラー、キャメロン・クロウ。ハリウッドの第一線を走る、強力なキャスト・スタッフが集まった。細やかに表現される登場人物たちの感情の機微と、そこから生まれる数々の名場面に思わず胸が熱くなる、全ての父親に見てほしい作品である。

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映画『幸せへのキセキ』

2012年6月8日(金)、TOHOシネマズ スカラ座ほか全国TOHOシネマズにてロードショー
配給:20世紀フォックス映画
(C) 2012 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.
公式サイト:http://www.shiawase-kiseki.jp

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